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東京モーターショー 2019レポート 第3回

東京モーターショー 2019

SUVと軽のEVがこれからの方向性! EVコンセプトを2台発表した日産ブース

2019年10月28日 10時00分更新

文● 栗原祥光 撮影●栗原祥光

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 日産自動車は現在開催中の東京モーターショー 2019にて、EVのコンセプトカー「ARIYA コンセプト」「IMk コンセプト」を世界初公開した。このワールドプレミアとなった2台は、どのようなモデルなのかを紹介する。

 従来コンセプトカーというと、どちらかと言えば夢の車という印象が強いもの。しかし、今回発表した2台のEV車両は中畔邦雄副社長によると「非常に近い日産の方向性を示す車」としている。

 IMkは、いわゆる軽自動車規格のコンパクトカー。EVならではの低重心のパッケージを採用した新開発プラットフォームを採用し、コンパクトなボディーサイズでありながら、EVならではの力強くスムーズな走りと静粛性を実現。都市でのストップアンドゴーや車線変更などで威力を発揮しそうだ。

 また、新型スカイラインで採用している運転支援技術「プロパイロット 2.0」を進化させた次世代の運転支援技術を搭載。高速道路だけでなく主要幹線道路に利用範囲を拡大して運転をサポート。さらに、クルマが無人の状態でみずから駐車スペースを探して自動で駐車し、必要な時にドライバーがスマートフォンで呼ぶと迎えに来てくれる、バレーパーキング機能を搭載する。

 SUVスタイルのARIYAコンセプトは、2モーターで前後輪をそれぞれ駆動させる4WD(4輪駆動)システムを搭載し、卓越した発進性能のみならず、あらゆる路面での安定性や高い乗り心地を追求したという。次期エクストレイルという見方もできそうで、その意味においても、現実味があるものとして注目の存在だ。デザイン面でも、同社が進めているVモーショングリルを、よりスタイリッシュに、大型グリルを強調するようなフロントマスクにも注目だろう。

 こちらも「プロパイロット2.0」を搭載。目的地に到着した後は「プロパイロット リモートパーキング」をスマホや専用デバイスで操作し、クルマを自動駐車させる機能も新たに採用している。

 この2車種を日産の方向性を示す車とするならば、同社は今後「電動化」「自動化」路線をより明確に進むと共に、SUVと軽自動車市場に本気で取り組むということを意味している。特に軽自動車は同社の場合「セカンドカー」的な扱いだったものが、今年発表のデイズが「ファーストカー」にも対応する装備の充実さを図っただけに、今回発表したIMkコンセプトの出し惜しみ感ナシは、日産が本気で軽自動車市場を取りに行くという現れだろう。

 日産自動車のブースでは、そのほか新型スカイラインをはじめ、今年マイナーチェンジしたセレナなどを多数展示。そして50周年を迎えたGT-RやフェアレディZも並べている。日産ラインアップと今後発売されるであろう2台を見て、今後の日産自動車を占ってみてはいかがだろう。

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