自撮り棒的なものを使うと猫も警戒せずに撮れる
続いて、レンジフードに乗ってた猫。先ほどのVR用一脚(細めの一脚や、自撮り棒でも可。わたしはその手のまとめて「シータ棒」と呼んでますが)にTHETAをつけ、ちょいと腕を伸ばして上から撮影。THETAを直接持つと、手の指が盛大に映り込むけれども、何らかの棒を介することでそれが目立たなくなるのだ。先ほどセットから三脚部分をはずして、短くすると手持ちの「THETA棒」として使える。
で、レンジフードのちょっと上にTHETAが来るようにしてパシャリ。広い範囲が写るように切り取ると、超広角独特の遠近感強調や背景の広さを楽しめるのである。
何らかの棒(自撮り棒でもミニ三脚でも)を介することでTHETA自体を身体からちょっと離せるので、猫的にもデカい人間がいきなり近づくよりは「ん? なんだなんだ?」って感じで待っててくれやすい。この白猫なんかまさにそんな感じ。いい感じで「ん? それはなに?」って顔でTHETAを見上げてくれた。
では例によって外へも行ってみよう。全天球カメラの、ある程度近くから撮らないと猫が小さく写りすぎる、背景が広く映り込むので撮影場所を推測しやすいという性格上、屋外猫を撮るにはあまり向かないんだけど、そこは撮るときに意識しようってことで、1枚だけ。
小さな公園にいたチャシロ。この猫、気が向くと撫でさせてくれたり近くに来てくれるのだけど、今日はちょっと警戒してたようで、草むらでじーっと見てる。なので、ちょいと草の隙間からTHETAを差し入れてみた。わたしと猫の位置関係はこんな感じ。
で、猫だけをリトルプラネット風にして(地面が丸くなってる)みたのがこちら。
こんな感じで今回はTHETA Z1で頑張ってみた。今までのTHETAはイメージセンサーが小さくて画質があまり高くなかったので、こうして一部を写真として切り出すとクオリティ的に難があったのだけど、Z1は1型センサー搭載のおかげで、Webで楽しむくらいならかなりイケるのがうれしい。
猫撮り向きではないけど、全天球ついでにひと味違った猫写真をひねり出したいときにぜひ。個人的には、おあつらえの場所に猫がいて手元にTHETAがあれば(だいたいバッグに入ってる)積極的に撮りたい所存です。
■Amazon.co.jpで購入
古地図とめぐる東京歴史探訪 (SB新書)荻窪 圭(著)SBクリエイティブ
デジタル一眼レフカメラが上手くなる本 基本とシーン別の撮り方60上原 ゼンジ、桃井 一至、荻窪 圭(著)翔泳社
古地図でめぐる 今昔 東京さんぽガイド荻窪 圭(著)玄光社
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
この連載の記事
-
第868回
デジカメ
14年前のコンパクトデジカメ、10倍ズームのキヤノン「IXY 50S」を引っ張り出してキジトラ三昧 -
第867回
デジカメ
予約しないと買えない本格派コンデジ、リコー「GR III HDF」と「GR IIIx HDF」で気軽に猫スナップ -
第866回
デジカメ
5倍や10倍望遠で撮れ、Sペンがリモートシャッターにもなる「Galaxy S24 Ultra」は猫撮影で重宝する -
第865回
デジカメ
4つのカメラを搭載したサムスン電子「Galaxy S24 Ultra」は猫の顔アップもピシッと撮れる -
第864回
デジカメ
”猫撮影の基本”第3弾! 背景やボケ具合をコントロールするとよりイメージどおりの写真が撮れる -
第863回
デジカメ
”猫撮影の基本”第2弾! 広角と望遠の特性を知って使い分けると写真のバリエーションがぐっと広がる -
第862回
デジカメ
構える高さを工夫すると猫写真は大きく変わる! 新年度なのであらためて猫の撮り方ノウハウをご紹介 -
第861回
デジカメ
10年前に撮った猫とまさかの再会! 数年ぶりに出会っていた猫たちの写真をライブラリーから探し出した -
第860回
デジカメ
膝の上で気持ちよさそうにしている猫を親指シャッターやアクロバティックな体勢で自撮り! -
第859回
デジカメ
富士フイルム「X100VI」は発売前から大人気! 歴代「X100シリーズ」で撮った猫写真を集めてみた -
第858回
デジカメ
ぱぱっと設定できて程良い距離感で猫が撮れる! 富士フイルム「X100VI」は楽しい趣味カメラだ - この連載の一覧へ