世界のスマートフォンのシェア上位を中国メーカーが占める時代になりました。その勢いはこれからも弱まるところを知らないかもしれません。ファーウェイはすでにアメリカを除くほぼすべての国で端末を販売していますし、シャオミもインドでシェア1位になるなど「脱・中国依存」の動きを加速化させています。
1年前に日本に参入したOPPOも、2018年秋からヨーロッパ市場に参入を開始しています。OPPOの昨年までの市場は中国、アジア、インドが主でしたが、日本を皮切りに先進国市場への進出を図っているのです。
世界最大のモバイル関連イベント「MWC19 Barcelona」で、OPPOは新しいカメラ技術や5Gスマートフォンのプロトタイプを発表しましたが、既存製品を並べた展示はしていませんでした。しかし、MWC19が開催されたスペインでは家電量販店を中心に主力モデルを販売しています。
スペインの家電量販店といえばフランス系の「Fnac」、ドイツ系の「Mediamarkt」がメジャーどころ。どちらもスマートフォンの販売コーナーにはSIMフリー製品をならべて販売しています。一番目立つ位置にあるのはアップルとサムスン、そしてファーウェイもこの2社と変わらぬほどメジャーな存在です。またノキアや地元の「BQ」の端末も豊富にそろっています。そしてその一角にOPPOも展示されているのです。
スペインで販売されているのは「FIND X」「RX17 Neo」「R15 Pro」「AX7」の4機種。FIND Xは849ユーロとさすがに10万円を超えますが、AX7は269ユーロ(約3万4000円)とお手頃価格。Wikoなど低価格機を得意とするメーカーの同価格帯の製品と比べても、質感やカメラ画質は勝っていると感じます。
FIND Xを手に取り、カメラの動作を試す来客もいるなど、OPPOも少しずつ知られているようです。あとはカメラ画質の良さを店舗でもアピールできれば、より注目してもらえるでしょう。量販店のエスカレーターにもOPPOの広告を見かけましたが、まずはブランドを知ってもらい、そして製品の特徴をアピールしていけば少しずつファンも増えるかもしれません。先進国ならば今後登場予定という折りたたみ型スマートフォンなどの展開も期待できそうです。
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