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イマドキ学生寮はジャグジーから人脈作りサポートまで充実のサービス

文● 真島加代(ダイヤモンド・オンライン

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“学生寮”と聞くと、六畳一間で薄い壁、共用トイレでプライバシーはなくても仲間がいる…そんな自分の学生時代を思い出してノスタルジックな気分に浸る読者もいることだろう。しかし、そんな時代も今は昔。現代の学生寮は、個室家具付きは当たり前、カフェテリアやトレーニングジムなど、充実の設備を備えているところまであるという。かつてのイメージを覆す、学生寮最新事情に迫る。(清談社 真島加代)

フィットネスジムにジャグジー
至れり尽くせりの学生寮

フィットネスジムやジャグジーも整備されている、拓殖大学八王子国際キャンパスの学生寮
防犯カメラ設置や、オートロックなどは当たり前。寮生専用のフィットネスジムやジャグジーなど、共用部も驚くほど充実している(拓殖大学八王子国際キャンパスの学生寮「カレッジハウス扶桑」)

 緑豊かな学園都市、東京都八王子市にある拓殖大学八王子国際キャンパス。同キャンパス敷地内に2012年にオープンした学生寮「カレッジハウス扶桑」は、学生からの人気が高く、さまざまなメディアにも取り上げられているイマドキ学生寮の筆頭だ。ちなみに、同寮は借地満了を迎える30年後、運営元の株式会社ジェイ・エス・ビーから大学側に無償で譲渡されることでも注目を集めている学生寮だ。

 寮生それぞれに与えられる個室は、キッチン付きでバストイレ別。デスクや収納などの家具をはじめ、洗濯機や冷蔵庫などの生活家電、ネット回線も設置されている。とくに、セキュリティー面のこだわりは、並々ならぬものがあるという。

「防犯カメラが設置され、カードキーによるオートロック仕様のエントランス。各戸にはモニター付きインターフォンを取り付け、個室は暗証番号の入力でドアの開閉を管理しています。学生が求めるプライベート空間と、親御さんが気になるセキュリティー面、双方を満たせるように配慮しています」(株式会社ジェイ・エス・ビー広報)

 さらに驚きなのが、寮生向けの共用部の充実ぶりだ。管理栄養士が監修する食事が食べられる食堂や、寮生専用のフィットネスジムなどの設備のほかに、大浴場にはジャグジー風呂とサウナまで設置されているのだ。

学生同士の交流のために
共用部にも工夫が

2012年にオープンした「カレッジハウス扶桑」

「ジムや屋外テラスなどの共用部は、寮生同士のコミュニケーション力を養うために充実度を上げています。国際キャンパスには、留学生も多く在籍しており、寮内のコミュニティースペースの存在は、留学生を含めた入居者間の交流に役立っているようです」

 新学期に催される入寮歓迎会やクリスマスなど、入居者イベントも頻繁に開催されている。入寮したばかりの学生も孤立しないよう、工夫がなされているのだ。

「拓殖大学八王子国際キャンパスが位置するのは、八王子郊外の高尾エリア。学校敷地内にある寮に住むことで、学外の賃貸住宅では得がたい良好な環境での1人暮らしが可能になっています。学生からも『安心して快適に暮らせる』と好評ですね」

管理栄養士が監修する食事が食べられる食堂

 高いセキュリティーと、ジムにサウナ…まさに至れり尽くせりの「カレッジハウス扶桑」だが、その賃料は朝・夕の2食付きで月額6万2000円(個室光熱費別)。驚愕の安さだが、この賃料を実現できた理由とは。

「学生のニーズを考慮した施設や仕様を導入し、キャンパス内に寮があるという好立地などの観点から、高い入居率を維持できるという確信がありました。高い入居率を維持できれば、賃料を抑えて学生に提供することも可能になり、同時に魅力にもなっています」

 顧客がある程度見えている学生寮といえど、入居者がいなければ意味がない。そのためにも、ニーズを見極めて入居者を獲得しなければならないのだ。

日本文化をモチーフにした
早稲田の学生寮

早稲田大学の早稲田キャンパスから徒歩3分、まるでキャンパス内に寮があるような立地の「WID早稲田」

 2018年の春にオープンしたばかりの「WID早稲田」は、全国の学生寮、社員寮を管理・運営する共立メンテナンスと、早稲田大学が提携して建てられた早稲田生専用の学生寮だ。早稲田大学早稲田キャンパスまで徒歩3分の場所に位置し、キャンパス内に寮があるような立地条件が、魅力のひとつだという。

「『WID』とは『Waseda University International Dormitories』の略称です。国際交流をコンセプトに掲げており、寮生の約4割が欧州やアジア圏からの留学生。多様性あふれる環境で、日々のコミュニケーションを重ねることで文化の違いに触れつつ、国際的な人脈を築くことができます」(共立メンテナンス・井上満光さん)

浮世絵がモチーフになった、共用キッチンの壁

 同寮の特徴は、留学生の多さだけではない。ラウンジをはじめとする寮生たちが交流を深める共用部の壁面、床面、家具には“日本文化”をモチーフにしたデザインが施され、独自の世界観を醸し出している。

「日本の学生が海外文化に触れることも国際交流の一部ですが、同時に、日本に来た留学生が日本文化に触れることも国際交流のあるべき姿だと考えています。『和』をテーマにした壁のプリントをきっかけに、留学生たちが日本文化に興味を持つきっかけになれば、という狙いがあります」

寮生同士の交流が活発
将来の人脈作りにも役立つ!?

 共用ラウンジでは、寮生たちがゲームをしたり映画鑑賞に興じたりと自由に国際交流を楽しんでいるという。寮生同士がコミュニケーションをとれるのはもちろん、寮側からのサポートも厚い。

「WID早稲田」の室料は1ヵ月7万9500円(食事代別)。都心に位置し、キャンパスからも至近距離。国際交流が活発に行われる学生寮と、メリット満載である

「住み込みのハウスマスター(管理人)夫妻が、寮生の寮生活をケアするだけでなく、レジデント・アシスタント(RA)と呼ばれる先輩寮生が、新入生の大学生活をサポートする制度を設けています。寮生が主体となるウェルカムパーティー、季節ごとのイベント、キャリアセミナーなど、年齢と国籍を超えた入居者たちが楽しめるイベントがたくさんあるのも『WID早稲田』の特徴ですね」(同)

 管理サイドが寮生に働きかけるさまざまな仕掛けを見るにつけ、いまや学生寮は「ただ住むだけの場所」ではなくなっていると感じる。

 ちなみに「WID早稲田」の室料は1ヵ月7万9500円(食事代別)。都心に位置し、キャンパスまで徒歩3分、何よりマンションの1人暮らしでは体験できない“国際交流”が活発におこなわれる学生寮…自分の子どもの将来を考えれば、これ以上ない好条件に感じる親世代もいるのではないだろうか。

 学生たちの生活を、あらゆる角度からサポートする学生寮。これからは、寮の充実度も志望校選びの重要な要素になっていくのかもしれない。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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