最強クラスのCPUクーラーを「2990WX」「2950X」で徹底テスト
果たして簡易水冷を超えられるのか? 「Wraith Ripper」でThreadripperを空冷運用する
2018年12月28日 11時00分更新
GPUの性能はどう変わる?
Wraith Ripperは定格であればアタッチメントを使用した簡易水冷以上の冷えを期待できることが分かったが、一番の悩みはビデオカードをCPUに一番近いスロットに装着できなくなる、という点だろう。ROG ZENITH EXTREMEの場合、2番めのスロットはx8接続になるため、単純に帯域は半分になってしまう。
そこで今回使用したビデオカード(RTX 2080Ti FE)をCPUに一番近いスロット(x16接続)と、Wraith Ripper使用時に一番近くなるスロット(x8接続)の時に、どの程度ベンチマークで差がでるか確認してみた。CPUは2900WXを使用し、定格運用とした。1番目のスロットを使う関係上、このテストはLIQTECH TR4を使用している。
テストは「3DMark」と「Shadow of the Tomb Raider(SotTR)」を使用した。SotTRはDX12モードで起動し、画質は“最高”、アンチエイリアスは“TAA”とした。SotTRはグラフに4つの数値が掲載されているが、“GPU-”とつく3つの数値はGPU内処理におけるフレームレートで、実際にプレイヤーから見えるフレームレートは“Avg”となる。
確かにどのテストでもx8スロットに接続した方が微妙にスコアーやフレームレートが落ちる感じだが、トータルなところではほぼ変化なしと言ってよいだろう。他のプラットフォームでも同様の結果になるので、RTX 2080TiクラスでもPCI-Expressのレーン数をx8程度にした程度では、現行重量級ベンチマークの性能は誤差程度しかない、ということになる。2番めのx8スロットでも安心して使える、ということだ。