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米HP、金属3Dプリンティングテクノロジーを発表

2018年09月12日 17時15分更新

文● ラモス/ASCII

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 米HPは9月11日、「IMTS 2018:シカゴ国際工作機械見本市2018」において、金属3Dプリンティングテクノロジー「HP Metal Jet」を発表した。想定価格は39万9000ドル未満。提供開始予定は企業が2020年からで、一般は2021年から。現在、事前予約を受け付けている。

 本テクノロジーは、造形エリアサイズ、4重に冗長化されたノズルと2本のプリントバー、バインダーを大幅に削減。ほかの金属3Dプリンティング方式と比較して最大50倍の生産性を低コストで実現する。すでにGKN Powder MetallurgyとParmatechの工場に最終パーツの生産機として導入しており、顧客にはフォルクスワーゲンやWilo、Primo Medical Group、OKAY Industriesなどの革新的なバーティカル市場のリーダー企業が含まれるという。

 また、同社は「Metal Jet Production Service」も発表した。世界中の顧客が最新の3Dによるパーツ設計を活用して最終パーツを量産できるため、長期的な生産ロードマップに「HP Metal Jet」を組み込める。

 HP Inc.のCEO兼社長ディオン・ワイズラー氏は「私たちは、12兆ドルの規模を持つ製造業界を変革するデジタル産業革命の途中にあります。HPは3Dによるプラスチックパーツの量産を開拓しこの変革をリードしてきました。今後は画期的な金属3Dプリンティングテクノロジーである『HP Metal Jet』によりその変革を加速してまいります。自動車、工業製品、医療セクターだけでも毎年数十億個の金属パーツが生産されており、このテクノロジーは極めて大きな影響を与えるものと予想されます。『HP Metal Jet 3Dプリンティングプラットフォーム』は、スピード、品質、経済性に関する問題を解決し、お客様がデジタル時代において新たなソリューションの設計、製造、供給方法について完全に見直すことを可能にします」と述べている。

 同社は業界初とうたうコラボレーションとしてGKN Powder Metallurgyと提携し、同社の工場にHP Metal Jetを導入し、業界をリードする企業向けに金属パーツを生産。早ければ2019年中にHP Metal Jetによる最終製品として利用可能なパーツを量産する予定とのこと。

 GKN Powder MetallurgyのCEOであるピーター・オバーパーライター氏は「私たちは3Dプリンティングに よる量産という未来に向け、新たな時代への転換点にあります。HPの新しい『HP Metal Jetテクノロジー』により、従来はコストがかかり実現が難しかった機会を活かすことで、私たちはビジネスを拡大することが可能になります。弊社のDNAとデジタルでネットワーク化されたシステムを使う粉体生産と金属パーツ処理に関するノウハウは、積層造形のバリューストリーム全体における工業化の推進を可能にします。HPとGKN Powder Metallurgyの力を合わせることで、私たちは『HP Metal Jetテクノロジー』の経済性と技術的優位性により、お客様の生産性と能力を新たなレベルにまで高めることができるでしょう」と述べている。

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