このページの本文へ

「お母さんスマホに夢中で話を聞いてくれない」怖い大人のスマホ依存

2018年09月12日 06時00分更新

文● 高橋暁子(ダイヤモンド・オンライン

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
食事中はスマホ禁止!
「食事中はスマホ禁止」そのルール、大人も守れているでしょうか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

スマホ依存に関する講演をしていると、親と話をしたい年頃なのに、親がスマホでLINEやゲームに熱中してしまい、子どもが困っているという話が少なくない。そこで今回は大人のスマホ依存について考えてみたい。(ITジャーナリスト 高橋暁子)

「うちのお母さんにも言ってください。いつも話を聞かないでスマホに熱中しているから困ってます」

 ある小学校でネット依存について講演を終えた後のこと、小学3~4年生くらいの女の子が近寄って来てこう言った。その女の子は、母に話を聞いてもらいたいのに、母は「今忙しいから」と言いながら、スマホいじりに夢中になっているという。

 周囲の保護者たちからも、こんな話を聞いている。

「食事中、子どもに『スマホ見すぎ』と注意されたけど、『ママはいいの』と言った」
「子どもには『ゲームをやめろ』と言うのに、実は自分もスマホゲームにはまり、1日に何時間もやってしまう……」

 子どもには「スマホにはまってほしくない」と思いつつ、口うるさく注意するのに、自身の利用をコントロールできない保護者は意外にも多い。

 NTTドコモが、全国の小学生から高校生とその親を対象に実施した「親と子の食事中のスマホマナー調査」によると、半数の家庭で子どもは「食事中はスマホ禁止」なのに、6割以上の保護者は使用しているという。

 親が食事中にスマホをいじっている時の気持ちについて子どもたちに聞くと、子どもの年齢が小さいほど、親のスマホ利用をより気にしている傾向が現れている。

 その気持ちの内訳を見ると、「使わないでほしい」(57.1%)、「自分の話を聞いていない」(31.7%)、「つまらない」(30.2%)、「さみしい」(17.5%)、「わがまま」(15.9%)の順になっており、中・高生でも同様の傾向を示していたのである。

放任主義の親は
子どもに悪影響を与える

 子どものスマホ利用に関して、親の態度は二極化が進んでいるように思う。それはスマホを極端に怖がって使用を禁止してしまう親と、一切ルールも設けず制限なしに使わせてしまう親である。

 スマホを禁止してしまうと利便性が享受できない。とはいえ最近は学校における情報教育も充実しており、ほとんどの子どもはいずれ自分から使いこなすようになるので、それほど心配していない。

 一方、一切ルールも設けず使用制限を全くしない親は、自分も無制限に使い、子どもに対して放任する傾向にある。その結果、危険な目に遭ったり、自分自身をコントロールできないまま成長してしまう子どもが少なくない。

 子どもの健全な心が育つ、小学校にあがる時期まで、保護者がスマホに熱中しすぎて子どもを無視してしまう場合は特に要注意だ。なぜなら人の気持ちを汲み取れない子どもになってしまったり、 あるいは、レジリエンス力(逆境力)のない子どもや、キレやすく感情のコントロールができない子どもになってしまう恐れもあるからだ。

ネット依存度を
チェックしてみよう

スマホ依存度チェック

 近年、幼児から小学生までを対象とした知育アプリや学習アプリなどが充実しており、スマホやタブレットで上手く活用している子どももかなりいる。例えば、算数などの学習内容を解説している動画で学習している子どももいれば、ネイティブの発音を聞きながら英語を学習している子どももいる。一方で、YouTubeで娯楽を長時間見続ける子どもも少なくない。

 子どもに注意することはもちろん必要だが、その前に保護者が子どもの手本となるような使い方ができているのかどうかについて、今一度自身を振り返ってほしい。

 自分自身がインターネット依存かどうかを調べるためには、米ヤング博士のインターネット依存度テストが有名だ。しかしこれはスマホやSNSが普及する前のものなので、こちらを参考に、筆者が今の時代に当てはめた依存度チェックリストを用意してみた。皆さんはいくつ当てはまるだろうか。5つ以上で要注意だ。

スマホ依存を防ぐために
できること

 スマホ依存から脱却して断スマホ、つまり利用時間を減らす方法はいくつかある。まず、自分が普段1日にどれぐらい利用しているのかについて知ることが先決だ。

 iPhoneユーザーの場合は、「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの使用状況」で利用状況を確認できる。24時間以内、あるいは7日以内にアプリを多く使用した順に表示され、時計マークをタップすると、何分利用したのかがわかる。例えば筆者なら「Facebook」が31分で最多、続いて「LINE」が25分、「Safari」は21分などだった。

 Androidユーザーの場合は、アプリ「QualityTime」を使えば、アプリごとの利用時間を確認したり、利用を制限したりすることもできる。

 実際に確認してみると、利用時間が思ったよりも多かったという人が少なくないだろう。そのような人は、ぜひ利用時間を減らすように工夫してみてはいかがだろうか。

 例えば、SNSアプリの利用割合が多すぎる人は、通知をオフにしてみるだけで、気になる回数がかなり減らせるはずだ。平日は、「通勤・退勤時間のみ」「ランチタイムだけ」など、時間を決めて見るようにする。休日の場合は、スマホを置いて外出したりするのもオススメだ。あるいは、ジム通いやサイクリングなどをして、スマホが使えない時間を強制的に作り出す方法もいいだろう。

 また、「子どもの前ではなるべく使わない」「子どもと話す時にはスマホは触らない」「食事中はスマホをしまっておく」など、子どもに悪影響が出ないよう自分ルールを決めておくのもオススメだ。なぜなら子どもに対して注意していることは自分でも守るようにしないと、冒頭のような子どもからの切実な訴えになりかねないからだ。

 保護者のスマホ利用は子どもに大きな影響を与える。子どものお手本となるように上手く使いこなしてほしい。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

カテゴリートップへ

最新記事
最新記事

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

アスキー・ビジネスセレクション

QDレーザー販促企画バナー

ピックアップ