業務改善に効く最新ビジネスクラウド活用術 第19回
スマホでもOK、マルチチャンネルからのさまざまな問い合わせをさばく方法
ZendeskならメールやSNSからの問い合わせを華麗にさばける
2018年08月24日 09時00分更新
ホームページからリアルタイムでチャットできる
問い合わせにせよ製品販売サイトにせよ、チャットでリアルタイムに担当者と会話できるのは、とてもいいコミュニケーションになる。速攻でトラブルを解決できたり、商品の購入に結びついたりする。もちろん、Zendeskにも「Zendesk Chat」というツールが用意されている。
いくつか方法があるが、自社のホームページに埋め込むなら、ウェブウイジェット機能を利用する。「設定」→「ウィジェット」で外観やフォームなどをカスタマイズし、生成されたスクリプトをウェブサイトに埋め込めばいい。HTMLソースコードの<head>タグ間に挿入するだけなので、知識がなくても作業できる。
チャット対応するエージェントを指定し、そのエージェントが自分のことをオンラインにするとユーザーからのコンタクトを受けられるようになる。ちなみに、エージェントがオフラインだと、チャット画面が開かず、メッセージを送るように表示される。
コンタクトがあると、画面に「1件のリクエストに対応」というマークが出る。対応できる人がクリックすると、チャット画面が表示され、対応がスタートする。すべて手入力するのではなく、極力オペレーターの手間を削減してくれる機能が充実しているのも便利だ。
たとえば「トリガ」では条件を指定し、メッセージを投稿してくれる。価格表のページを表示してくれたとき、初回コンタクト時、オペレーターが一定時間対応しない時などに、お礼や謝罪を述べたりできるのだ。さらに、定型文を送ることも可能。サポート開始の挨拶や締めのお礼などは企業ごとに決まった定型文を送ることが多いので、設定しておきたい。その際、満足しましたか? のようなアンケートをオプションで設定することも可能だ。
問い合わせの電話番号を用意しなければならないこともあるだろう。当然、その電話もチケットで管理したいところ。そんな時は、「Zendesk Talk」を利用する。市内局番とフリーダイヤルを利用でき、ユーザーからの電話を受けることができる。もちろん、フォローのためにこちらから発信することも可能。エージェントさえいるのであれば、1つの電話番号で複数の通話にも対応できる。電話機や交換機を用意する必要がなく、PCとヘッドセットだけでコーセンターを構築できるのがすごい。
ユーザーとの通話は録音され、トラブルシューティングや業務品質の向上などに役立てられる。その際にユーザーに流すメッセージのカスタマイズなども可能だ。着信を外部の電話に転送したり、他の製品の担当者に転送することもできる。もちろん、着信時にチケットが自動作成されるため、手間がかからない。
スタートアップで人手が足りなくてもスマホがあればなんとかできる!
スタートアップなどでサポート専用のそこまで用意できない場合でも、ユーザーからのコンタクトには迅速に返答しなくてはならない。そのため、Zendeskでは、iOSとAndroid用のアプリ「Zendesk Support」「Zendesk Chat」を用意している。
自分のアカウントでログインすれば、チケットの管理からユーザーへの返信、チャットなどが可能になる。UIはシンプルで迷わず使えるので、スタッフの教育コストも抑えられそう。
もちろん、タブレット端末でも動作する。「Zendesk Chat」はスマホでも十分使えるなと感じたが、情報を一覧したい「Zendesk Support」だとスマホではさすがに画面が狭い。しかし、タブレットなら履歴情報やステータスを見ながら返信を入力できるなど、PCとほぼ変わらない使い勝手。こちらも、ユーザーへのスピーディーなリアクションに役立つことだろう。
以上が、Zendesk SupporとChat、Talkの使い方となる。とはいえ、基本的なところを流すだけでこのボリューム。それぞれでものすごく柔軟なカスタマイズが可能だ。とにかく、チャンネルにかかわらず案件はチケットで管理するというシンプルコンセプトがぶれないのが○。
次回は、ナレッジを活用するためのヘルプセンターやカスタマーポータルを構築できる「Zendesk Guide」やアプリマーケットプレイスなどについて紹介する予定だ。
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