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「Azure Database for MySQL/PostgreSQL」がついにGA

MySQL/PostgreSQLのAzure移行の壁になる「新しい概念」を排除した

2018年03月29日 12時00分更新

文● 羽野三千世/TECH.ASCII.jp

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 マイクロソフトは米国時間2018年3月20日、Microsoft Azureから、MySQL、PostgreSQLベースのリレーショナルデータベースサービス「Azure Database for MySQL」「Azure Database for PostgreSQL」をGA(一般提供)した。GA時点で、東日本/西日本リージョンを含む世界22のAzureリージョンで利用可能になっている。

 Azure Database for MySQL/PostgreSQLは2017年5月のBuild 2017で発表され、以降、パブリックプレビューになっていた。GAに際して、パブリックプレビュー版を利用したユーザーからの要望を反映し、価格体系を大きく変更している。米マイクロソフトでAzure Database for MySQL/PostgreSQL担当のAzureシニアプログラムマネージャーを務めるJan EngelesBerg氏に話を聞いた。

米マイクロソフト Azureシニアプログラムマネージャー Jan EngelesBerg氏

強みは自動更新、自動スケール、高可用性

 Azure Database for MySQL/PostgreSQLは、コミュニティ版のMySQL、PostgreSQLをフルマネージドのPaaSで提供するもの。「インフラを含めて自動でアップデート、セキュリティ更新が行われるため、ユーザーは複雑なインフラやデータベース管理から解放される。且つ、コミュニティエディションなのでデベロッパーは今使っている言語、フレームワークをそのまま利用できる」(EngelesBerg氏)。

Azure Database for MySQL/PostgreSQLは好みの言語、フレームワークを使用可能

 RDBMS部分以外は、Azureが古くから提供しているマイクロソフト製リレーショナルデータベースのPaaS「Azure SQL Database」とほぼ共通だ。

 Azure Database for MySQL/PostgreSQLはAzure SQL Databaseと共通のPaaS基盤(Azure Service Fabric)上に構築されており、Azure SQL Databaseと同じレベルの可用性(SLA 99.99%)を持つ。「(Azure Service FabricのPaaS基盤には)追加のレプリケーション不要でアプリケーションが稼働している状態を常に維持する機能、急なスパイクに対して数秒以内にスケールする機能など、可用性を高める機構が組み込まれている」のだとEngelesBerg氏は説明した。コンプライアンス対応についても同様で、ISO、SOC、HIPAAなどの各種認証や、GDPR(一般データ保護規則)に準拠する。

インターネット経由のアクセスを遮断可能

 Azure SQL Database、Azure Database for MySQL/PostgreSQLなどのAzure PaaSは、インターネット経由でアクセスするためのエンドポイントを持っており様々な環境からのアクセスが可能だが、これをセキュリティ上のリスクと捉えるケースもある。今回のGAを前に、Azure Virtual NetworkのサービスエンドポイントがAzure Database for MySQL/PostgreSQLに対応した(パブリックプレビュー)。この機能を使うと、Azure Database for MySQL/PostgreSQLへのアクセスを特定の仮想ネットワークからのみに制限し、インターネット経由のアクセスを遮断できる。

Azure Virtual Networkのサービスエンドポイントに対応

新しい概念を排除し「わかりやすい料金体系」に

 Azure Database for MySQL/PostgreSQLのパブリックプレビュー版では、「Basic」「Standard」の2つの価格レベルを用意し、コンピューティングユニット(CU)を呼ばれる相対的なコンピューティング性能値を選択する料金体系になっていた。

 GAに際して、この料金体系が大きく変更された。価格レベルを「Basic」「General Purpose(汎用)」「Memory Optimized(メモリ最適化)」の3つに増やし、CUに代わってvCore(仮想コア)を選択する料金体系になっている。「コンピューティング性能を指定する新しい概念は、データベースサービスを(オンプレミスやIaaSからAzure Database for MySQL/PostgreSQLへ)移行する際のバリアになるとユーザーからフィードバックがあったので、親しみのあるvCoreを指定する料金体系に変更した。プレビュー段階だったのでモデルの変更も容易だった」(EngelesBerg氏)。

 現在、AzureリージョンにはAzure Database for MySQL/PostgreSQL向けのプロセッサとして、Intel E5-2673 v3(Haswell)2.4 GHzベースの「Gen 4」と、Intel E5-2673 v4(Broadwell)2.3 GHzベースの「Gen 5」という2つのコンピューティング世代がある。BasicレベルではGen 4またはGen 5で最大2 vCore、General PurposeレベルではGen 4またはGen 5で最大32 vCore、Memory OptimizedレベルはGen 5のみで最大32 vCoreをサポートする。vCoreあたりのメモリは、General PurposeレベルはBasicレベルの2倍、Memory OptimizedレベルはBasicレベルの4倍になる。

Azure Database for MySQL/PostgreSQLの3つの価格レベル

 3月20日のGA時点で、東日本/西日本リージョンはGen 4のみをサポートしているが、今後1~2カ月でGen 5も利用可能にする予定だという。

Azure Database for MySQL/PostgreSQLを提供開始したAzureリージョンとGen 4/5のサポート状況(2018年3月時点)

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