このページの本文へ

私たちの働き方カタログ ― 第11回

LIFE STYLEが目指す自己実現を可能にする働き方とは?

好きなことで自己実現できる「複業」という道を提案したい

2017年11月07日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/Team Leaders 写真●曽根田元

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

その会社にはその会社ならではの働き方がある。みんなの働き方改革・業務改善を追う連載「私たちの働き方カタログ」の第10回は、VR事業を展開するLIFE STYLE。「シンクロキャリア採用」という形で、自身の複業体験を選択肢として提供しようと考えている同社の加藤マキ氏に話を聞いた。

LIFE STYLE コーポレート・デザイン部 人事課 加藤マキ氏

シンクロキャリア採用の背景にはプレミアムな複業体験

 働き方改革の一環として、昨今「副業解禁」が1つのブームとなっている。しかし、実際はメインの業務に影響を与えない条件で副業を行ない、スキマ時間や休日を使って収入を補填するという意味合いも強い。仕事とは別に、自身の得意なこと、やりたいことで収入にも結びつくという環境を与えてくれる会社はまだまだ多くない。

 これに対して、2017年7月にLIFE STYLEが始めた「シンクロキャリア採用」は、メインとサブという関係にある副業ではなく、本業を複数持つという意味の新しい採用方式だという。「LIFE STYLEは、生活のためにこのLIFE STYLEという会社の仕事に関わるのではなく、自分の志などを表現する場所、自分の生き方を表現する場所として在りたいと考えています。農家とい農家という生き方だって、コーディングのスキルだって、その人らしい生き方が体現できる選択肢を提供するのが狙いです」と制度を仕掛けたLIFE STYLEの加藤マキ氏は語る。あくまで中心に据えるのは、働き方の先にあるライフスタイルというわけだ。

 実は加藤氏も、自身のライフスタイルと会社の方向性をうまく擦り合わせることで、複業の道を自ら切り開いてきた。現在はLIFE STYLEの人事担当者であるとともに、「助っ人採用」という複業制度を持つサイバーエージェントグループのサイバーバズでも人事として働いている。つまり、複業において雇用する側と雇用される側を同時に実践しているわけだ。「10年以上、サイバーエージェントでバックオフィスでの経験を積ませていただき、今は人事としてライフスタイルを提案する仕事をさせてもらっています。でも、どこの会社にいても、自分にとっては1つの仕事」という加藤氏のコメントは非常に印象的だ。

 加藤氏の複業スタイルは今から3年前からスタートしている。サイバーエージェントを卒業したあと、1ヶ月半マウイ島で暮らしながらヨガを学び、帰国後、アウトドアフィットネスをプロデュースするBEACH TOWNとIT系企業の2つの会社を掛け持ちで経験を持つ。複業や多様なライフスタイルを喜んでくれるLIFE STYLEに入社し、自身が体現してきた複業のフレームワークを人事として世に提案している。

「複業を続けることが必ずしもいいことだとは思わない」

 複業という働き方を自ら実践してきた加藤氏だが、「複業をし続けることが必ずしもいいことだとは思わない」と断⾔する。自身の生き方を実現するために、必要なタイミングで選択できることが重要だと。また、自分自身の得意なこと、不得意なことを知り、時には働き方を変えること、休むことも重要というのが加藤氏の意見だ。実際、複業をやってみたいという後輩に「まず目の前の本業を突き詰めるべき」と諭したこともあり、シンクロキャリア採用においても、積み重ねた経験と環境がシンクロし双方にとって良い影響を及ぼすことを重要視している。複業自体が目的になるのは本末転倒だし、向き不向きが確実にある。

 複業を実現する上で重要なスキルとして、加藤氏は「マルチタスク」「セルフマネジメント」「タイムマネジメント」の3つを挙げる。もちろん、これらを完璧に実現するのが難しいのは当然だが、「でも、単純に『この仕事が好き』『アウトドアが好き』というシンプルな気持ちが、これを成し遂げさせてくれるのかも」と加藤氏は語る。

 最近はサテライトオフィスもチャレンジしている。「私は自然の近くにいるのが好きなので、昨年湘南に移住したのですが、やはり通勤という課題が出てきました。サイバーエージェントのときは2駅ルールがあったり、会社の近くに住むことで手当も出ていたので、2時間の通勤は厳しいです」(加藤氏)。都内に別宅を借りたり、グリーン車通勤してみたが、費用対効果の点で見合わなかった。その結果として、自宅の近くに借りたサテライトオフィスで仕事をし、週2日間は東京に出るという生活になっている。ツールとしては、Skype for BusinessやFacebookのWorkplaceを活用。一方で、人事としてセキュリティも意識している。「サテライトオフィスもIDがないと入れません。カフェのWiFiは危ないので、常時自身のWi-Fiでつないでいますし、サイバー・バズの社内ネットワークにも入りません」(加藤氏)。

 これとセットでチャレンジしているのは脱時間給。「私の場合、生きていることと働くことがイコールになったいま、時間という枠で働くスタイルから、成果で働く裁量労働で働かせてもらっています。そして、私の挑戦をきちんと見てくれている会社にも非常に感謝しています」(加藤氏)。いかに仕事を評価し、いかに報酬に反映していくか。働き方改革には密接に「人事評価制度にかかってくるのでは?」というのが、人事評価制度の運用に携わっている加藤氏の肌感覚だ。

会社概要

LIFE STYLE株式会社は、「感動を起こす~人々の体験の幅を広げる~」をミッションに、VRに特化した事業を展開する4年目のベンチャー企業です。VR市場を拡大させるベく、VRに特化した企画・制作・プロモーションまでをワンストップで行っています。VRクリエイター教育事業「VRクリエイターアカデミー」やVR制作ツール「Flic360Make」、VRビジネスマッチング「Flic360」、メディア「Wrap」の運営、Googleストリートビュー事業などを展開しています。

■関連サイト


カテゴリートップへ

この連載の記事
ピックアップ