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建物内のダンパーをAIが自律で制御して長周期地震動による高層ビルの揺れを低減

NTT、AIを用いたアクティブ制振技術を開発

2017年08月30日 18時00分更新

文● 行正和義 編集●ASCII

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深層強化学習(左)とアクティブ制振システム(右)のイメージ

 NTTファシリティーズは8月30日、業界初となるAIを活用したアクティブ制振技術を開発したと発表した。

 超高層ビルの長周期地震動を抑制するためのアクティブ制振システムの制御に、強化学習とディープラーニングを組み合わせた深層強化学習を導入したもの。アクティブ制振システムは、建物内のダンパーを電動アクチュエーターで能動的に制御して建物自体の揺れを低減するものだが、ビル内に多数装備するダンパーを自律的に動かしてビル全体の揺れを抑えるには高度な数値演算や制御が必要となる。

 NTTファシリティーズでは、アクティブ制振システムのシミュレーションでAIを深層強化学習させて最適なアルゴリズムを発見させた。大型模型試験体を用いた実験では、パッシブ制振技術に比べて50%の揺れを低減できることを確認したという。この技術に適用により、建物内のダンパー数を減らして耐震コストを抑えたビル建造が可能となる。

大型模型試験体(左)と制振実験結果(右)

 同社では、実建物への適用に向けた開発を進め、10月には実機電動アクチュエーターを用いる動作確認を実施。2018年1月からの提供を予定している。

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