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オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない- 第88回

「米海兵隊バックパック」メインパックの拡張性のすごさを確かめました

2017年08月13日 17時00分更新

文● にゃかむら(@TK6506)、編集●アスキー

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USMC Pack Systemの核になるメインパック

 前回のアサルトパックと同じく米海兵隊のUSMC Pack Systemに含まれているメインパックです。

 アサルトパックはよくFILBEアサルトパックと呼ばれたりしているので、てっきりそういう名前なのかと思っていたんですが、違いました。正式名称はアサルトパックで、FILBEは付きません。

 FILBEはFamily of Improved Load Bearing Equipmentの略。個人装備を携行するためのシステムの名称で、USMC Pack Systemはその一部です。USMC Pack Systemのほか、弾丸を詰めたマガジンを入れるポーチと、ポーチを取り付けるチェストリグ、拳銃のホルスター、衛生兵用の医療品を携行するパック、個人用浄水システムが含まれています。

 集合の記号でいうと、FILBE ⊃ USMC Pack System ∋ アサルトパックかな(違うかも)。

 そしてこのUSMC Pack Systemも複数のアイテムから構成されています。2種類のバックパックと、飲料水を携行するためのハイドレーションシステム、各種ポーチがセットになっていて、必要に応じて組み替えられるのです。

 中心になるのはメインパック。本体であるメインバッグとそれを支えるフレーム、肩に担ぐためのショルダーハーネス、腰に固定するためのヒップベルトがセットです。メインパックとかメインバッグとかややこしいですが、組み合わせた完成品がメインパック、袋単体はメインバッグと呼ばれています。

USMC Pack Systemの核になるメインパック。ポーチが4つ付いています

 メインパックの内部には無線機を入れる大きなポケットが。外にジッパーが付いていて、そこからアンテナを出したり無線機を操作したりできます。

 底にはジッパーでつながった仕切りがあり、その下には寝袋を入れられます。ジッパーを開いて仕切りをなくすことも可能です。

内部には無線機用ポケットと仕切りがあります

上部のジッパーを開くと内部の無線機に簡単にアクセスできます

仕切りの下には寝袋が入ります。固定用ベルト付き

寝袋の仕切りは切り離してなくすこともできます

 メインパックにはアサルトパックと同じくPALS(Pouch Attachment Ladder System)ウェビングがあり、拡張性は抜群。標準ではサステインメントポーチとハイドレーションポーチを2個ずつ取り付けるようになっています。

 サステインメントポーチがどういう用途なのか実はよく知らないんですが、携行食MREがちょうど2個入る大きさのポーチです。サステインメントの意味は米国国防総省の軍事用語辞書では「作戦遂行に必要な人員や物流、その他の支援」となっているので、支援用ポーチとでも訳すのかもしれません。

 ハイドレーションは直訳すると水分補給。USMC Pack Systemには3Lの水が入るポリウレタン製の袋があり、それを入れるポーチです。ハイドレーションはサイクリングや登山用として市販されているのでご存知の方も多いと思います。ハンズフリーで水が飲める大きな水筒みたいなアイテムです。

いろいろな物を入れるサステインメントポーチ

サステインメントポーチにはMREがピッタリ2個入ります

飲料水の入った袋を入れるハイドレーションポーチ

バックル類にはすべて意味があるのです

 メインパックはフタにもPALSウェビングがあるので、ここにポーチを付けることもできるんですが、別の使い方もできます。ヒミツはフタの四隅にあるバックル。ここにつながるストラップがなく、飾りとして付いているようにも見えますが、軍用品にそんな無意味な装飾があるワケありません。当然必要があって装備されています。前回のアサルトパック。あれと合体できるのです。

 1枚目の写真はメインパックの上にアサルトパックが乗った状態で写っていますが、あれはただ積み重ねて撮ったわけではなく、合体した姿なのです。

メインパックのフタの四隅に合体用バックルが装備されています

 合体といっても、そのまま乗せたのではアサルトパックのショルダーハーネスがちょっと邪魔。でもワタシが気になるぐらいですから、設計のプロは当然のように対処済みです。

 まずアサルトパックのショルダーハーネスのバックルを外します。背中に当たるパッドは上と横がポケットになっているので、ショルダーハーネスとウエストベルトをそこに突っ込みます。

パッドの裏がポケットになっているのでショルダーハーネスとウエストベルトを差し込みます

 アサルトパックの四隅には荷物を入れたらギュッと縮めるためのストラップが付いています。このバックルを外し、ストラップをメインパックのフタのバックルに差し込めば完成! ストラップを流用するあたり、実に綺麗にまとめられています。

アサルトパックの四隅にあるストラップのバックルを外します

外したストラップをメインパックのバックルに差し込みます

合体完了!

 メインパックは前述のとおり、メインバッグ+フレーム+ショルダーハーネス+ヒップベルトと4つの要素からできています。購入したときには既に組まれた状態だったんですが、正しく組まれているかわからないし、余っているように見えるベルト類の役割や接続方法もちゃんと覚えたい。ということで、次回は組み直しをやってみます。

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