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北米はすでに売上げ30%アップ

シチズン、買収したスイス高級時計フレデリック・コンスタントの日本総代理店業務開始、右上がり狙う

2017年08月04日 08時00分更新

文● 飯島恵里子/ASCII

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左からフレデリック・コンスタント ホールディングの社長兼創業者のピーター・スターツ氏、シチズン時計 代表取締役社長 戸倉敏夫氏

 シチズン時計(以下シチズン)は8月1日、スイスの高級時計ブランド「Frederique Constant(フレデリック・コンスタント)」の総代理店として、日本での販売及びマーケティング業務を正式に開始した。並びにフレデリック・コンスタント ホールディングの「Alpina(アルピナ)」の販売及びマーケティング業務はすでに開始している。

 シチズンは2016年5月26日に、フレデリック・コンスタント ホールディング(本社はスイス・ジュネーブ)の株式を100%取得している。これまで、日本国内においてはGMインターナショナルが総代理店を務めていたが、2017年7月31日をもって取り扱いを終了し、今後は販売、マーケティング、修理窓口に関してシチズンが担当する。

 フレデリック・コンスタントは、開発、デザイン、部品の製造、最終的なキャリバーの組み立てまでを自社ジュネーブで行い、「スイス製」として出荷する。

シチズンウオッチグループの主要ブランド。フレデリック・コンスタント、アルピナが加わることで、低価格帯から高価格帯、ラグジュアリーまでとブランドポートフォーリオが充実する

シチズン、マルチブランド戦略の一環

 発表会場で、シチズン時計 代表取締役社長 戸倉敏夫氏は「フレデリック・コンスタント ホールディングを買収したことにより、高価格帯のラインアップが強化される」と話した。また、今後「日本限定モデル」を発売するなど、両社における相乗効果もあるという。

フレデリック・コンスタントは税別10〜30万円、アルピナは6〜20万円の価格帯

各エリアの市場割合を説明する、フレデリック・コンスタント ホールディングの社長、ピーター・スターツ氏

北米はすでに売上げ30%アップ、相乗効果で日本でも成長を目指す

 フレデリック・コンスタント ホールディングの社長であり創業者のピーター・スターツ氏は、シチズンに買収されたことによる効果を話した。

1988年に創業したフレデリック・コンスタント。2004年以降、19種類の自社キャリバーの開発、製造、組み立てを行っており右肩上がりに成長している

 2017年1月1日より北米ではすでに事業を統合してきたが、これまでフレデリック・コンスタント ホールディングの北米担当スタッフは17名。事業統合したことにより、シチズンの約500名に及ぶスタッフが合流、昨年対比ですでに30%の売上げが上がったという。日本でも、同様の成長を目指すという。

 フレデリック・コンスタントは、1988年に設立され「Accessible Luxury(手が届くラグジュアリー)」をブランド理念とし、一部の時計愛好家だけでなく高品質の腕時計を多くの人々に楽しんで欲しいと考えている。そのため、クラシックで洗練されたデザイン、高品質、独自性、精密さを特徴としながらも、コストパフォーマンスのよい適正価格の時計を提供することを目指している。

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