ディスプレーが360度回転するヒンジ機構を備え、利用シーンに合わせて「ノートパソコン」、「テント」、「スタンド」、「タブレット」などのスタイルに変形できるデルの2in1パソコン「XPS 13 2-in-1」。狭額縁デザインを採用したコンパクトな本体には、インテルの第7世代Coreプロセッサー「Kaby Lake-Y」が搭載されている。今回はその気になるパフォーマンスをチェックしてみた。
TDP4.5Wの低消費電力プロセッサーを搭載
XPS 13 2-in-1に搭載されているCPUは、Yシリーズの第7世代Coreプロセッサーで、開発コードネームが「Kaby Lake-Y」と呼ばれるもの。これは従来の「Core m」に相当する低消費電力プロセッサーで、2in1 パソコンやタブレット向けにTDP(熱設計電力)が4.5Wに抑えられている。
今回試した「XPS 13 2-in-1 プラチナハイエンド・QHD+タッチパネルモデル」には、Yシリーズの中でももっともパフォーマンスに優れたCore i7-7Y75(1.30GHz/ターボブースト時最大3.60GHz)が搭載されていた。グラフィックスはCPU内蔵のインテル HD グラフィックス 615で、メモリーは16GBのLPDDR3 1866MHzという構成だ。
低消費電力のCPUということで、パフォーマンスはどのくらいあるのか、処理性能は十分なのかが気になるところ。そこで、いくつかのベンチマークを実行してみることにした。
まず、Windows 10のシステム評価ツール「WinSAT.exe」では、次のような結果になった。
WinSAT.exeの結果 | |
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プロセッサ | 7.5 |
メモリ | 7.7 |
グラフィックス | 6 |
ディスク | 8.25 |
スコアを見ると第6世代のCore i5-6200Uと同じかやや劣るレベルで、思った以上に処理性能が高い。続いてパソコンの総合的なパフォーマンスを見るPCMark 8の「Home accelerated」では、下図のようになった。
PCMARK 8 HOME ACCELERATED 3.0スコア | |
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Score | 2725 |
Web Browsing - JunglePin | 0.401s |
Web Browsing - Amazonia | 0.173s |
Writing | 5.97s |
Casual Gaming | 21fps |
Video Chat playback 1 v2 Accelerated | 30.0fps |
Video Chat encoding v2 Accelerated | 66.3ms |
Advanced Photo Editing 1 Accelerated | 0.250s |
総合スコアが2725となり、なかなか健闘している印象だ。そこで、「CINEBENCH R15」を試したところ、OpenGLが33.61fps、CPUが229cbとなった。さらにグラフィックスの性能を見るため3DMARKを試してみたところ、次の結果になった。
3DMarkスコア | |
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Fire Strike | 669 |
Sky Diver | 2716 |
Cloud Gate | 4716 |
Ice Storm Extreme | 31948 |
Ice Storm | 40406 |
ミドルレンジパソコン向けの「Sky Diver」が2716となった。Skylake世代のCore m5-6Y54(1.1GHz/最大2.7GHz)が2580だったので、着実に性能は向上しているようだ。テスト環境にもよるが、性能的には第6世代のCore m5-6Y54とCore i5-6200Uの間くらいに位置付けられそうだ。
ゲーム系のベンチマークもいくつか試してみた。まず、ドラゴンクエストX ベンチマークソフトは次のようになった。
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト スコア | |||
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グラフィック設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
低品質 | 1280×720 | 6192 | 快適 |
標準品質 | 1280×720 | 5403 | 快適 |
最高品質 | 1280×720 | 4523 | 普通 |
低品質 | 1920×1080 | 3527 | 普通 |
標準品質 | 1920×1080 | 3122 | 普通 |
最高品質 | 1920×1080 | 2419 | やや重い |
同様に「FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編」と「FINAL FANTASY XIV: 紅蓮の解放者」も試してみた。
FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編 | |||
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1280×720 | 標準品質(ノートPC) | 3990 | 快適 |
1280×720 | 高品質(ノートPC) | 2527 | やや快適 |
1280×720 | 最高品質 | 1549 | 設定変更を推奨 |
1920×1080 | 標準品質(ノートPC) | 2062 | 普通 |
1920×1080 | 高品質(ノートPC) | 1265 | 設定変更が必要 |
1920×1080 | 最高品質 | 806 | 動作困難 |
FINAL FANTASY XIV: 紅蓮の解放者 | |||
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解像度 | 品質 | スコア | 評価 |
1280×720 | 標準品質(ノートPC) | 2234 | 普通 |
1280×720 | 高品質(ノートPC) | 1595 | 設定変更を推奨 |
1280×720 | 最高品質 | 1113 | 設定変更が必要 |
1920×1080 | 標準品質(ノートPC) | 1294 | 設定変更が必要 |
1920×1080 | 高品質(ノートPC) | 759 | 動作困難 |
1920×1080 | 最高品質 | 537 | 動作困難 |
さすがにフルHDの最高品質だと動作自体も厳しいが、解像度と品質を抑えればそこそこ快適にプレーできそうだ。いずれにしろ、本機の用途や利用シーンを考慮すれば、十分すぎる性能だといえるだろう。