会話の音声ログを解析しオリジナルの英会話レッスン
「ELI(エリ)」は、洋服の襟に付けるマイクデバイス。利用者の日常会話の音声ログを解析し、最適な英会話レッスンを生成するというもの。音声認識、音声合成、自然言語処理、翻訳などの技術をどのように利用すればよいかというアイデアを、本プロジェクトを進行する上でグーグルのサポートを得たという。
将来的には、個人の口癖やよく使う言い回し、職業的によく使う言葉にあわせて英会話を学習できるようにしたいそうだ。
いま訪れている場所の「別の時間」に出会える、偶然の楽しさ
デバイスにGPSを内蔵、利用者が訪れた場所で「Chronoscape(クロノスケープ)」を覗きこみダイヤルを左に回すと、同じ場所で撮影された場所の異なる季節、天気、時代の画像をランダムに見ることができる。スマートフォンやPCの画像検索で見ることとの違いは、「覗きこむ」という行動で生まれる「何かを見よう」、「知りたい」という欲求を、望遠鏡や万華鏡の形状を模すことで解決を試みたという。
今後、各地の魅力を多くの人にPRするためのツールとして、観光地などで利用して欲しいと賛同者を引き続き、募集している。
紙のような、情報が更新されるカレンダー
スマートフォンのカレンダーは、とても便利だけど起動をしないと情報を見ることができない。紙のカレンダーは、いつもそこに存在し、気になる瞬間にフッと視線を向ければ予定がわかる。スマホやPCとは違う、紙とディスプレーの中間のようなものを作りたいと、坪井さんは話した。「Magic Calendar(マジックカレンダー)」は、フルカラーの電子ペーパー「Advanced Color ePaper(ACeP)」の利用を想定したプロトタイプ。展示会場ではカレンダーやスケジュールのほかに、レシピを表示するデモが公開されていた。
一部、動画が組み込まれたレシピページはウェブサイトでは当たり前の機能だが、Magic Calendarの場合は「紙に印刷されたように見える」レシピページの一部がいきなり動き出すという見え方になる。現在、市販化されている大型液晶ディスプレーに同じコンテンツを表示するのとは異なる、紙のもつ温かな質感を擬似表現し、その上に展開するデジタル情報とのコンビネーションが印象に残った。ただし、晴天に恵まれると日中の展示会場は窓から入る日差しが強く、電子ペーパーらしさを体感しにくいため、日が落ちてからの観覧がオススメ。
近い将来、IoTなどにより生活が変化することが想像されるが、「情報に手触り、重さ、匂いなどの質感を与えたい」とずっと考えていたそうだ。
「スマホに夢中で気づかない」をスマホで解決
電車内で座れずに立っているのがつらいと感じた妊婦さんと、席を譲りたいと考える人をマッチングするサービスが「Smart Maternity Mark(スマート・マタニティマーク)」。
「ゆずりたい」と考えていている人も電車内でスマホに視線を落としていると、周囲に妊婦さんがいても気づかないことが、独自調査でわかったそうだ。そこで妊婦さんがデバイスをONにすると、周囲のサポーターの「スマホに通知が届く」という、スマホで問題を解決する仕組みを発案した。
グランプリを受賞したことで、JR東日本をはじめ多くの企業から開発協力を受けることができたという。テクノロジーにより女性が直面する問題解決を目指すグーグルのプロジェクト「Women Will」経由でも、引き続きサポーターを募集している。
MEDIA AMBITIO TOKYO 2017
会場 : 六本木ヒルズ展望台東京シティビュー(森タワー52階)
会期 : 2月13日から3月12日 10:00〜22:00
※「MEDIA AMBITION TOKYO」展示の一部のため、入場料が必要。
二子玉川 蔦屋家電
会場 : 二子玉川 蔦屋家電 2 F
会期 : 3月24日から3月26日
※入場料無料