意外と多いCPUソケット直下タイプを試す
基板右下にM.2スロットを備えるマザーボードと同じく、あまり意識せずに、M.2 SSDを冷却できるのが、CPUソケットの直下にM.2スロットを備えるタイプだろう。
今回使用したMicroATX規格のASUS「Z170M-PLUS」のほか、GIGABYTEやMSIなどのマザーボードにも同じ位置にM.2スロットが備わっているモデルがある。
M.2スロット冷却のキモとなるCPUクーラーには、ASRock「Z170 Extreme4」でのテストと同じく、トップフローのインテル「TS15A(BXTS15A)」とサイドフローのENERMAX「ETS-T40F-TB」を使用している。
ただ、ASUSのファンコントール機能では「TS15A(BXTS15A)」のファン回転数は1700rpm前後だったので、2500rpm前後に手動で設定した状態も試している。
トップフロータイプの「TS15A(BXTS15A)」でも1700rpm回転時は、70度オーバーといまひとつだったが、回転数を2500rpm前後までアップするとアイドル時が37度、最高温度も60度までダウンした。
バラック状態で「TS15A(BXTS15A)」のファン回転数を1700rpmから2500rpmに変更すると、ファンノイズはすぐに気がつくレベルになる。静音性を気にしつつ、M.2スロットへのエアフローをしっかり行なうなら、サイズ「KABUTO 3(SCKBT-3000)」やクーラーマスター「GeminII S524 Ver.2」などの120mmファンを備えるトップフロータイプが狙い目だろう。
HHHLタイプは熱の心配無用!
最後はパフォーマンスチェックに使用したPCI Expressインターフェースタイプ「M8PeY」シリーズの1TBモデル「PX-1TM8PeY」の温度を確認しておこう。
計測環境はX99プラットフォームの「RAMPAGE V EXTREME」を使用。ビデオカードのVGAクーラーファンは停止した状態で行なっている。
厚めの大型アルミニウムヒートシンクを備えるだけあって「M8PeY」は、アイドル時33度、最高温度51度と安心して使用できる温度になっている。
また、搭載した拡張スロットへのエアフローがない状態ながら、ベンチマーク終了後、5分程度で温度が40度までダウンしていた点にも注目。「M8PeY」シリーズが装備するヒートシンクは、高い冷却効果を発揮する。
帯域幅がボトルネックにならないように搭載する必要がある点は忘れてはならないが、発熱問題を気にせずにNVMe SSDを運用するなら、大型ヒートシンクを装備した「M8PeY」がオススメだ。
「M8PeG」はエアフロー対策がマスト
PLEXTOR「M8Pe」シリーズの動作温度をさまざまなPC自作環境でチェックしてきたが、残念ながらヒートシンクを備える「M8PeG-08」でもエアフロー対策が必要なのは、ほかのNVMe M.2 SSDと変わらない。
とは言え、エアフローをしっかり確保できれば、ヒートシンクを備えた「M8PeG-08」は、非搭載の「M8Pe-06」よりも温度上昇を抑えられ、ほかのメーカー製NVMe M.2 SSDのように冷却効率を高めるヒートシンクを別途用意し、落ちないように貼る手間と試行錯誤が不要な点は、魅力的。
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