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寅年生まれ肉食ナベコの「なんでも食べてみる」第168回

伊勢丹新宿本店でAIが酒を勧めてくれる

人工知能ソムリエすごい 感激のうまいワインをチョイス

2016年09月16日 11時40分更新

文● ナベコ

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 人工知能(AI)がついに酒の世界に進出。酒の簡単なレビューをするだけでその人の味覚や嗜好を分析。好みどんぴしゃであり、かつ、選択した食事にぴったりのお酒を専門家のようにオススメしてくれる。人工知能「SENSY(センシー)」はそんなことが可能だというのです。

 伊勢丹新宿本店ではすでにこの8月、SENSYによる「AI利き酒師」サービスを日本酒販売コーナーで試験的に実施しました。日本酒の次はワイン。ということで、今度は「AIソムリエ」をワイン販売コーナーで9月14日から9月27日の期間限定で実施します。

伊勢丹新宿本店にて「AIソムリエ」サービスを期間限定で導入。

 対象となるワインは20種。赤、白、シャンパンなどを織り交ぜた、伊勢丹厳選のワインから、その人の味覚に合うものをレコメンドしてくれるということ。なにやらクイズみたいな感覚もあって楽しそうじゃないですか。

体験はタブレットにて。この中に自分の人工知能がつくられ、ワインを勧めてくれるのだ。

 AI利き酒も取材に来た酒好きの記者ですが、ワインの世界はさらに複雑そう。人工知能の実力をお手並み拝見と体験してきました。

「AIソムリエ」の実力は? 酒好き女子がお手並み拝見

 伊勢丹新宿本店にやってきました。さて、AIソムリエにワインをオススメしてもらう手順はとても簡単。日本酒のときと同じですが、赤・白織り交ぜた指定のワイン3種を試飲。あとはタブレットに表示されているレビュー項目にチェックを入れるだけ。

ワイン3種を試飲して項目にチェックするだけ。赤・白を同軸で評価することに対して伊勢丹の担当者は「賛否両論があるかもしれないけど、味が明確にわかるのでトライアルとしてそうしてみた」と。

 「甘味」「酸味」「苦味」「渋み」「余韻」「好み」という項目に採点。アドバイスとして言われたのは、日本酒のときと同様に直感的にパパッと選んだほうが、より感性に合った結果になるかもしれないということ。

深く考えずチャチャッと選んだほうがいい。

 ちなみに取材時間は日中でしたが、酒好きの記者は仕事のため仕方なくワインを試飲。プハー! このためにやってきたー! いや、仕事ですからね、仕方がない。

ワインいただきまーす! 仕事ですから。

 ちなみに試飲した3種は「ナヴィガトーレ キャンティ・クラシコ DOCG」「マルゴー ボート オーバン」「シャブリ ヴィエイユ ヴィーニュ」。同じ赤でもキャンティは渋みがあって、マルゴーは甘味が強かったので、違いははっきりわかりました。

私はこのように味のレビューをしました。

 ほどなくして、私の味覚を分析した人工知能が作成。

私の人工知能ができた!

 おおっ。なんとなく5角形に近くバランスのよい形に。なんと、渋みと苦みがほぼ満点で、鋭い感覚を持っていると評されました。まあ、苦汁を飲まされてきた人生ですからね。渋みと苦みはお任せあれ。

 そんなことはさておき、ここまでの手順はやたら簡単。タブレットにぺぺぺっとチェックするだけ。人工知能、こんな簡単でいいのか。

人工知能がさくさくと「これ飲んでみい」とオススメしてくれた

 次に食事を選択。食事の種類は18種で「ビーフシチュー」「子羊の香草焼き」「霜降りステーキ」「うなぎ」などなど。ワインを合わせて飲みたいものをここから選びます。ちょっと内容が偏っている気もしますが、ワインに合わせることが多い食事だそうですよ。

18種の食事からワインを合わせたいものを選びます。

 私は「ハンバーグ」を選択。すると「オー メドック」というワインをオススメしてもらいました。 

ハンバーグを選択。
AIソムリエ「これがオススメやで(想像)」

 説明によると、オー メドックは、平均樹齢30年のカベルネ ソーヴィニョン種を主体にオーク樽で12ヵ月熟成させた赤ワイン。黒スグリやチェリーの果実香が特徴で、どっしりめな味わいみたいです。

人工知能さんがオススメしてくれたワイン。

 さて、本当にAIソムリエがオススメしてくれたワインは私の味覚に合うのでしょうか? 店頭で試飲することはできない。ですが、飲んでみないとわからない。

はい、ハンバーグ!

 酒好き女子としては飲んでみないことにはAIソムリエの進化を計れません。そこで自腹でオー メドック(2484円)とハンバーグ(同じく伊勢丹のもの 410円)を購入してきました。ハンバーグひとつでこの価格……、伊勢丹なのでさすがによい値段です。

晩酌でいただきました。

 ワインとハンバーグ。はたしておいしいのでしょうか。身をもって試してみますよ。さてさて~。

 結果、めっちゃくちゃおいしかったです!!

ワイン感激するくらいにおいしかった

 え~、なにこれ~。おいし~、おいし~。

 と、感嘆するほどワインは私の好み、甘さは抑えめで適度な渋み。軽やかな味わいで、心地よい舌触り。

すごくおいしい! 伊勢丹以外では手に入りにくいものだそうなので、また買いに行きたい。

 タンニンもしっかりしているので、甘めなデミグラスソースがかかったハンバーグとも相性がよかったです。

 1本2000円台とそこそこ値の張るワインなので、おいしいのは当然なのかもしれません。ですが、その上でも私の好みにどんぴしゃ。AIソムリエが優秀だったのか、それともたまたまワインがおいしかったからなのか、なんとも判断がつきませんが、とにかく満足しました。良い買い物ができたな。

ワインをオススメしてもらってからも前の画面に戻って別の食事を選べる。これはAI利き酒師からの改良点。

 すごいなと感じたのは、“ソムリエ”とは言いますが、ワインにありがちな複雑な用語の知識だったりが一切に必要なかったこと、苦いとか渋いとかを直感的に選ぶだけで、先に「こんな簡単でいいのか」と書いたけれど、考えてみると簡単というのはすごいこと。ワインの世界って複雑そうなのに……。

 売り場の担当者にきいたところ「初心者の方だとソムリエと難しい話になってもわからないからと、いろいろと心配して会話ができなかったりするので、AIソムリエが話のきっかけになってくれればいい」と狙いを語ってくれました。「AI利き酒師のときもそうだけど、これだけで完結するものではなくて、接客の間口のひとつになれば」と。

対象のワインは2000円台、3000円台が多い。ですが、“焼き鳥 塩”を選んだら、9000円台のお酒をオススメされて震えました。
これが焼き鳥 塩に合うというシャンパン。焼き鳥をつまみに超豪勢。でもおいしそう。

AIって意外にとっつきやすいヤツなのかも

 接客の一要素。

 とはいっても人工知能の結果が頼りないというわけではなくて、しっかりと信憑性があるもの。AIソムリエの情報源は、日本酒のときと同様に酒の専門家を含む50人以上がワインを試飲し、レビュー。これがサンプルとなっています。同じものを飲んでもそれぞれ感じ方が違うので、そのように多くの人の複合的な味覚を指標にすることで、ひとりひとりの体感に近づくわけですね。

 結局は人による接客が不可欠であるというのが強調された点は、人工知能もっとがんばれという意味でちょっと残念であるような、これでいいような。

 感じたことは人工知能って意外にとっつきやすいのではないかと。人間のように思考するプログラムがあるならやがて人類を凌駕するのではないかとか、おそろしいSFみたいなことを考えがちですが、そうではなくて人間の生活にそっと寄り添ってくれるもの。酒を勧めてくれるAIって、考えてみるとすごく庶民的ですよね。

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ナベコ

寅年生まれ、腹ぺこ肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になるまでにストリップを見に行きたい。Facebookやっています!

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