AMDが新型リテールクーラーを発表した。その新型クーラー「Wraith Cooler」を入手できたので、今回はそのレビューをお届けしよう。
だが、一部AMDファンにおいては「リテールクーラーの更新の前に、言うことがあるだろう」と思ったハズである。次期CPU“Zen”はいつ出るのか? である。
まさかSocket AM3でWindowsのバージョンをひとつまたぐとは思ってもいなかったのは筆者もだが、GPUでもなく、APUでもなく、久しぶりのCPUに関するニュースが、リテールクーラーだったのは驚いた。
新しいリテールクーラーは投入タイミングからすると、Zenにも採用されるのかな? とも判断できるので、Zen時代に備えてチェックしていきたい。
ちなみに、AMDのCPUはリテールクーラー以外を使用すると保証対象外になる。たまには保証内で遊んでみたい。そんなパワーユーザーたちに、今回の新リテールクーラーWraith Coolerは強くオススメできる仕上がりだ。
旧リテールクーラーよりも大型化
まずは、外観をチェックしていこう。Wraith Coolerは大型化しているが、旧リテールクーラーから引き続き、トップフロータイプになる。筆者が愛してやまないサイズ製CPUクーラー「グランド鎌クロス」シリーズのように、極端に大きいというわけではなく、そこそこの大きさだ。
サイズはヒートパイプを含まない場合、104×95×79mm。両サイドに少しはみ出ているヒートパイプ×4を含む場合は104×115×79mmになる。
自作PCファンからすると「すっごくミニマム」なサイズに感じるが、旧リテールクーラーからすると二回りほどサイズアップであり、並べてみるとけっこうインパクトがある。形状的な注意点としては、マザーボードのレイアウトによっては、メモリーと干渉する可能性があるくらいだろうか。
外観的に大きな変化を生み出しているのものは、90mm角ファンだ。通電時にはAMDロゴが光り輝き、AMDファンであれば大喜びコースである(編注:油没冷却時の生存チェッカーにいいとも言ってました)。
またAMDの資料によると、静音化と冷却性能に大きく寄与している存在でもある。このあたりは後述の検証結果からもよくわかる部分だ。
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