やっぱりTDP 100Wは強敵だ!
データ取りが目的なので、失敗前提に近いのだが、計測は空冷時と同じく、OCCT 4.4.1を30分回しての結果を見ることにした。いきなり結果から言うと、空冷時よりも温度は低下したものの、不安な温度であるままだった。まずはグラフから見てみよう。
撮影しているときに発見があった。油没した状態でもCPUクーラーは回転し続けており、ぼんやりと油もエアフローと同じような動きをしているのかと考えていたところ、逆光状態で生じた落ち影でその動きが見えたのだ。理科の授業で習った覚えもあるのだが、リテールクーラーでも十分に循環させられることがわかったのは収穫である。
今回の場合はトップフローなので、ファンを逆さにして吸い上げることで、効率よく油を対流させることができるだろう。また水槽の周辺にファンを設置すれば、冷却性能を上昇させられる可能性もあるわけだ。
TDP 100Wへの対応としては、ラジエーターを用意するか、もっと膨大な量の油を用意して、ファンを入れて循環させることが対応策になるだろう。また熱源が強力すぎるため、Compute Stcikのように自然対流とガラスからの放熱でうまく機能させるのも難しい。
逆に温度の上昇具合からすると、TDPが35W付近であれば、油は5kgあればOKである可能性も高いし、NUCの油没はそれほど厳しくはないだろう。
問題は水槽のサイズだが、この点は縦長の水槽を採用することで平面設置面積を減らせるだろう。たとえば、マザーを立てた状態で配置し、CPUクーラーを底に寄せた状態にし、さらに底に12cmファンを設置することでうまく循環してくれそうだ。
ほかにも回避策はいくつか浮かんでいるので、なるべくローコストで遊べる方法をそのうちお見せしたい。
さて、2016年2月にはCore M版Compute Stcikの登場がほぼ予告されている。Atom版の油没のときにCore M版で試してみたいと思った読者もいると思う。
これまでに得られたデータをもとに、なるべくメンテナンスしないで済むような仕様で、Core M版Compute Stcikの油没環境を構築できそうなので、これもお伝えしたいところだ。
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