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SOC2保証報告書から未読メール3000通のアイドルまで幅広く

NTTドコモやソラコム登壇!cloudpack初のユーザイベント開催

2015年10月16日 10時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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10月15日、アイレット(cloudpack)は同社初のユーザーカンファレンスである「cloudpack User Group Meetup 2015」を開催。NTTドコモや日本経済新聞社、ソラコムなどの講演のほか、マイナンバー対応のためのSOC2保証報告書の解説、アイドルグループによる番組の公開収録まで盛り込まれた振り幅のあるイベントとなった。

“まぐれじゃない”勢いをアピール!re:Inventの報告も

 東京リージョン以前の2010年からAWSの導入や運用を手がけ、エンタープライズに多くの顧客を持つアイレット(cloudpack)。今回のcloudpack User Group Meetup 2015は、同社初のユーザーカンファレンスで、数多くのユーザー事例やLTが繰り広げられた。

 冒頭、アイレット CEOの齋藤将平氏が登壇。「4年連続でAWSプレミアムコンサルティングパートナーの認定をいただいた。お客様数も500社を越えた」と“まぐれじゃない”勢いをアピール。また、「IoTpack」やグループ会社のリムレットとの連携のほか、「AWS支払い代行サービス」の刷新を発表。AWSのクレジットカード決済を代行し、ユーザーに請求書を発行するという基本サービスに加え、AWS利用料金の一律3%ディスカウントのほか、代行手数料(AWS利用料金の10%)の廃止、cloudpack技術サポートの付属などを実施し、より付加価値の高いサービスとして提供するという。

初カンファレンスの基調講演で緊張しているアイレット CEOの齋藤将平氏

 引き続き壇上に上がったアイレット執行役員の後藤和貴氏は先週行なわれた「AWS re:Invent 2015」の内容を説明。初のBIソリューション「Amazon QuickSight」やIoT向けの統合サービス「AWS IoT」、大容量データを運搬できる「Amazon Snowball」などの新サービスや会場で使われたIoTサニタイザーやハイテクトラックなどの事例を紹介。「Enterprise All-in(囲い込み)」「クラウド型アーキテクチャの正常進化」「IoT対応サービス」という3つのキーワードで、イベント全体をまとめた。

re:Invent 2015の新サービスについて概説するアイレット執行役員の後藤和貴氏

「ドコモのクラウドパック」はなぜ生まれたのか?

 引き続き登壇したNTTドコモ イノベーション統括部の秋永和計氏は、同社が提供するセキュリティとガバナンスのノウハウ集「ドコモ・クラウドパッケージ」について説明した。秋永氏は、NTTドコモ内でB2Bのシステム開発・販売・保守委託などの事業を担当しており、AWSに長らく携わってきたという。

NTTドコモ イノベーション統括部 秋永和計氏

 NTTドコモとAWS、そしてcloudpackの関係は、2012年からスタートしたという。クラウドの導入を検討していた秋永氏のチームは、シンプルなWebサーバーからAWSの導入を進め、その後商用サービスである「しゃべってコンシェル」の基盤でAWSを採用。最近では非常にセキュリティ要件の厳しい新DWH基盤でもAWSを採用しているという。

NTTドコモとAWS、そしてcloudpackの関係

 秋永氏はAWSの導入により、開発体制に大きな変化が生じたと語る。たとえば、初期投資に関しては、パフォーマンスやセキュリティ、信頼性、トラブル、バックアップなどサービス開始時の懸念を払拭すべく、最初からフルスペックの構成でシステムを構築。利用者が増えてきた段階で、しかるべきサイズに縮小することで、コストを上げることが可能になったという。「ユーザー数が何十倍にも増えているにもかかわらず、コストは半分に下がっている」と秋永氏は語る。

 こうしたAWSの導入に際しては、個人情報保護や情報漏えいに対する全社的なマネジメントを行なう情報セキュリティ部という最後の砦だったという。情報セキュリティ部はオンプレミス、クラウド問わず、280項目以上にのぼるセキュリティチェック項目を定めており、同社の事業部にも具体的なルールの作成と遵守が求められる。「どんな小さいサービスでも、これをクリアしないとサービスが始められない」(秋永氏)というものだ。

最後の砦である情報セキュリティ部を越えるため厳しすぎるNTTドコモでの社内セキュリティ基準

 これに対して、クラウド導入にノウハウのあった同事業部では、クラウド利用に関する問い合わせ窓口を一括化し、各事業部の問い合わせにワンストップに対応。また、セキュリティテンプレートの利用を推奨したり、クラウドの利用ドキュメントの配布、クラウドインテグレーターの紹介まで行なった。「1回作ったノウハウを社内で拡げるのにかなり真剣に取り組んだ」(秋永氏)。

 一方でクラウドのコストは大きな課題だったという。同氏は、「新入社員に使っていいよと言ったらほんとに遠慮なしに使う『クラウドゆとり世代』」「RIの方が安く見えるので、とりあえずRIで全部買ってみちゃった『お徳用至上主義』」「EBSでProvisioned IOPSをやたら多く使っているのに、コストが高くなって慌てる『とりあえず速いやつ最強ばか』」などのクラウドコストあるあるを披露。コストの可視化が重要になるとアピールした。

秋永氏が披露した「クラウドコストあるある」

 これに対して、同事業部では社内クラウドのビリングを統合する「Consolidate Billing」とともに、コストを可視化する「Cost Visualizer」を開発した。cloudpackとともに開発したCost Visualizerでは、請求額の時間利用や請求額の割合や合計はもちろん、RIやS3/Glacierの利用度、消費税計算なども可能。その他、Spotの価格やS3の応答速度、AZ・リージョン間のネットワーク遅延、ユーザーの利用権限設定などもチェックできるようになり、AWSユーザーにとって利用価値の高いものになっているという。

Cost Visualizerの多彩な機能

(次ページ、外販に踏み切った背景はあのイベントの座談会)


 

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