“初心者のためのSteam入門”コーナーでは、第1回で『Steam(スチーム)』の基本的な遊び方を、第2回で日本語で遊べるゲームの探し方を紹介しましたので、Steamの基本的な導入方法はおわかりいただけたと思います。
月曜日は、引き続きTipsをまとめていくのと平行して、“絶対遊んでおきたいSteam名作選”コーナーも掲載していきます。家庭用ゲーム機でもリリースしている大作だったり、大ヒットしたSteamを代表するタイトルに触れていきましょう。(マニアックだったり新作ものは水曜日更新予定の“発見!Steamおすすめのゲーム”コーナーでご紹介していきます)
そこで今回は、実際に日本語で遊べ、かつ初心者向けで面白い1本を紹介します。そのゲームとは、『Portal 2(ポータルツー)』です。
Portal 2とは?
Portal 2は、Steamを運営しているValve社が制作したゲームです。
Steamで人気のあるジャンル“FPS(First Person shooter)”に含まれる作品で、一人称視点のシューティングゲームとなっています。FPSとは、要は銃を持ってドンパチ戦争やるタイプのゲームですが、このPortal 2には敵が登場しません。
じつはこのゲーム、FPSの皮を被ったパズルゲームなのです。ステージの仕掛けを解いて、次の部屋へと進む仕組みです。敵が襲ってこないため急ぐ必要がまったくなく、よくあるジャンルに初心者が慣れるのにピッタリというワケ。
チュートリアルで操作方法を覚えよう
ゲームを始めたら、まずは“設定”→“オーディオ”へと進み、“クローズドキャプション”の項目で“字幕のみ”か“すべて”を選択してください。
設定画面を見るとPortal 2は日本語音声で楽しめるように見えますが、実際は字幕での日本語対応です。そのため、ここで字幕をオンにしておかないと英語でゲームをプレイすることになってしまいます。
あとは字幕に従って、キャラクターを操作をすれば大丈夫です。
小粋な会話が楽しい
チュートリアルを終えると、ゲームを案内してくれるガイドロボット“Wheatley”(ウィートリー)との会話が始まります。
このWheatleyとの会話が読んでいてとても面白いのです。「ああ、海外製のゲームなんだなぁ」と思わせてくれる翻訳になってます。
ほかにもイロイロ紹介したいところですが、ネタバレになってしまいますのでさわりだけで勘弁してください。
ポータルを通り抜けろ!
Portal 2には、その名の通りゲーム内に“ポータル(入り口)”が登場します。ポータルとは、離れたA地点とB地点をつなぐワープホールのようなものです。
オレンジのポータルを通ると青色のポータルから出ることができます。逆に青色を通るとオレンジから出ます。
このポータル移動を行なうと、例えば出口のない部屋から脱出したり、崖があって行けそうにない離れた場所にも渡れたりします。
さまざまな仕掛けが
また、ゲーム内にはポータル以外にもさまざまな仕掛けが用意されています。Portal 2は部屋から脱出するゲームなのですが、例えば左側に見える赤いボタン。
ここに重いものを載せるとスイッチがオンになります。主人公は重いみたいですね……。
しかし、主人公がスイッチから離れるとまたオフになってしまうため、主人公の代わりになるものを載せなければいけません。それがこのキューブです。
キューブをボタンまで運び、その上に載せると……
キューブがあるため主人公が離れてもスイッチがオンの状態のままになり、無事に主人公は部屋から脱出できる、というわけです。
ポータルを作れるようになってからが本番
このままだと用意された仕掛けを解くだけで自由度がないようにも思えますが、ゲームは“ポータルガン”を手に入れてからが本番です。
ポータルガンを手に入れると、なんと青色ポータルを自由に作れるようになります。
また、ポータルは壁だけではなく床や天井にも自由に作れます。つまり、上下左右関係ありません。一方で、通り抜けたときのスピードはそのまま維持されるため、例えば何メートルも下に設置したポータルに落ちると、落下した勢いのまま壁から飛び出してきます。
こうした“スピード”を利用して解く仕掛けも多数待ち構えています。ちょっと難しいように思えるかもしれませんが、そうした部屋では床に絵でヒントが書いてあるので参考にしましょう。
実際にどうやって解くのかは、ゲームを遊びながら試してみてください。
次々と増える仕掛け
さらに先に進むと、青色ポータルだけではなく、オレンジポータルも作れるようになります。これで入り口と出口、どちらも好きな場所に設置でき、より戦略の幅が広がります。
また、キューブを使って曲げられるレーザー光線や、
光の足場といった新たな仕掛けも登場します。これらは、ポータルを通過させることができます。
部屋を脱出していくごとにどんどん仕掛けが増えて複雑になっていき、さらにそれらの仕掛けを掛けあわせて解いていくようになります。これが難しさでもあり、また面白さでもあるのです。
前作からの因縁が?
ちなみにこのゲーム、Portal 2なのでもちろん“1”があります。ストーリーは“1”の数百年後の世界です。
“2”では、このAI“GLaDOS(グラドス)”と「1でやりきれなかったテストを行なう」という流れです。GLaDOSはポータルのゲーム内でプレイヤーを誘導するナレーターであり、前作のボスでもあります。
ただ、面白いことにGLaDOSはゲームが進むごとにだんだん口汚くなっていき、どんどん主人公に対して辛辣な口調になっていきます。
まさに第2のWheatleyと言えます。パズルで疲れた頭は、面白い会話で休ませましょう。
フレンドモードもあるが
なお、Portal 2にはフレンドモードも搭載されています。ただ、発売から随分と経っているタイトルですので、誰とでも自由に遊べるオンラインにはほとんど人がいません。Steamでフレンドを誘ってチャレンジしてみてくださいね。
というわけで早足で説明していましたが、Portal 2に少しでも興味が湧いたようであれば幸いです。「こういうのは最初からやりたい」人向けに、1と2がセットになった『Portal Bundle(2480円)』もありますので、どっちも遊びたい人はこちらをどうぞ!
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タイトル情報
●Valve
●1980円(2011年4月18日) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows、Mac、Linux
ジャンル アクション、アドベンチャー
■著者:篠原 修司
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
・Twitter:@digimaga
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