ストリーミング視聴端末シェア早わかり
アップルは新型Apple TVでChromecastとFire TVの急追をかわす!?
2015年09月21日 09時00分更新
『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。<連載目次>
iPhone 6sと一緒に登場した新型Apple TV
先日新型が発表されたことで、再びApple TVに注目が集まっている。Apple TVとはAppleが提供するストリーミング視聴端末の1つで、iTunes Storeで購入した音楽・映画などをテレビで楽しんだり、YouTubeやHulu、Netflixといったストリーミングサービスを視聴できる。
ストリーミング視聴端末といえば、GoogleのChromecast、AmazonのFire TVなども話題だが、現状はどうなっているのだろうか。日米におけるそれぞれのシェアを見ていこう。
ストリーミング視聴端末は新しい分野
まず、代表的なストリーミング視聴端末について紹介しておこう。Apple TVは、Appleによって他の端末に先駆けて2006年9月に発売されたセットトップボックスだ。当初は「iTV」というコードネームだった。2008年1月より、iTunes Storeからのコンテンツ購入/レンタルも可能になった。2015年9月に発表されたものが4世代目となる。
Chromecastは、Googleによって2013年7月に販売開始されたデジタルメディアレシーバー。日本でも、2014年5月に発売されて話題となった。なおGoogleは、2010年にスマートテレビプラットフォームとしてGoogle TVを提供していたが、2015年1月にAndroid TVに統合している。
AmazonのFire TVは、2014年4月に発表されたセットトップボックス。Amazon提供のデジタルメディアが視聴できる。またソニーも、2013年11月に同社の携帯ゲーム機「PlayStation Vita」の機能をセットトップボックス化した「PlayStation Vita TV」を発売している。
つまり、ストリーミング視聴端末は、近年になって市場が盛り上がってきた、ごく新しい分野と言えるのだ。
米ストリーミング視聴端末シェアはApple TVがトップ
米Adobe Didital Index調べ(2015年9月)によると、2014年第2四半期から2015年第2四半期の米国における有料動画ストリーミングは、前年比で63%増加し、14億9000万件となった。Apple TVやRokuなどのセットトップボックス経由の視聴は、前年から10%増加している。
2015年第2四半期におけるストリーミング視聴端末のシェアは、Apple TVが12.8%、Rokuが6.8%、Fire TVは1%だった。Apple TVは前年の11.7%からシェアを伸ばし、ストリーミング視聴端末のなかでトップシェアを誇っているのだ。
ただし、Apple TVは販売開始から約10年経っており、シェアはその累計となる。では、近年の傾向はどうなっているのだろうか。
(次ページでは、「2014年の販売台数トップはRoku、Apple TVは4位」)
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