キュー・テックは21日、業務用の4K評価動画集「QT-4000」の発売を開始した。コンシューマー向けには販売しない。
主観評価動画として40シーケンス(73分)、テスト信号として15パターン(17分)の映像を収録。メディアはHDDまたはSSDで提供され、Blu-ray版のリリースについては未定とのことだ。
非圧縮版(DPX)と、圧縮版(XAVC、H.265/HEVC、XAVC-S)があり、いずれも3840×2160/60pの映像が収録されている。価格はオープンプライスだが、非圧縮版は1シーケンスあたり20万円強、圧縮版(XAVC-S)は10万円前後となる見込み。
また、色域はITU-R BT.709で収録されているが、受注生産で4K/8Kテレビフォーマットである広色域のBT.2020のものも用意する。さらにHDRに対応したものも用意する予定だが、提供形態や価格などは個々の販売ケースによるため未定とのことだ。
同社は1983年にレーザーディスク用高画質プロモーションディスクを製作。2008年には雑誌の付録用として「FPD Benchmark Software」を製作し、これを元に「Hi-Definition Reference Disc QT-1000」シリーズを業務用評価ツールとして販売。100社が採用しているという。
QT-4000はQT-1000の4K版に当たり、シーケンス構成は同じだという。ただし、すべて再撮された映像で、同社は2014年8月に4K60pの機材を導入し、11月末に京都で撮影を実施した。