失敗したパソコン選びのエピソード
ここまでで、大学や就職後の業務でパソコンが必須なことが改めてわかっていただけたかと思います。とりわけ、持ち運んで利用できるノートパソコンが必要な場面が多いのです。
ただし、いざ初心者など詳しくない方がノートパソコンを購入する場合、価格の安さにこだわりすぎ、実際の利用時には不便な状態になることがあります。ここではそんな典型的な失敗例を紹介しましょう。
パソコン選びの失敗例
- ・価格の安さのみにこだわりすぎた
- ・解像度が低く、表示できる情報量が少ない
- ・重量が重いので、屋内のみで使うようになった
- ・バッテリー駆動時間が短いため、外に持ち歩いて使えない
- ・薄さ・軽さ最優先にしたら、壊れやすいことに気が付いた
- ・キーボードのタイプ音がうるさいので、静かな場所で使いにくい
- ・インターフェースの端子の種類が足りない
- ・Officeが入っていなかったため、後から追加で購入した
パソコンをできるだけ安い価格で手に入れたい方は多いのですが、あまりにこだわりすぎると、実用性の低いパソコンを選ぶことになりがちです。すると、いざ何らかの作業を行おうとすると、パソコンの電源を入れてから使えるようになるまでに時間がかかる、使いたいソフトの動作が遅くてイライラするということになります。
またノートパソコンでは、安価なタイプの場合画面サイズが小さい、解像度が低いなど、表示できる情報量が少ないため作業の効率が落ちやすい製品が多いので、避けたほうがいいでしょう。デザイン面でも、持ち運ぶことをほとんど考慮していないサイズ・重量となっていることが多々あります。重すぎるパソコンの場合、持ち運ぶことがつらくて結局あまり使わなくなってしまうことがありえます。
バッテリー駆動時間が短いノートパソコンの場合、持ち運んでも電源コンセントのない場所で使い続けることができないため、結局自宅の自分の机から動かしたことがないという方は少なくないようです。
一方、薄さ・軽さを最優先にした場合、特に通勤・通学時の満員電車が鬼門となります。カバンの中に入れておいたパソコンに高い圧力がかかり、実は故障の原因となりやすいのです。1度や2度なら問題はありませんが、毎日となると強い負荷となり、なぜか調子が悪いという状態になりがちです。
初心者が見落としがちな点が、ノートパソコンのインターフェースの種類でしょう。ビジネスでのプレゼン、ゼミでの発表などで利用されるプロジェクターには、「アナログRGB端子」(ミニD-Sub 15ピン、VGA端子)というインターフェースしか採用しておらず、安価なノートパソコンではつなげられないことが多々あります。変換用のケーブルを別途用意すればいいのですが、実用的に使うにはノートパソコン以外にもアレコレ必要となると、結局は荷物が増えたり、合計の重量が重すぎるということになってしまいます。
また、アンケート結果でも触れていますが、大学であれビジネスであれ「Microsoft Office」の「Word」「Excel」で作ったデータをやり取りすることが非常に多く、資料などの文書作成、各種数値データのとりまとめなど、役立つシーンは事欠きません。持っていないとあわてて購入せざるをえないということになります。
経験者が明かすパソコン選びの必須ポイント
勉強やビジネスにおいて、パソコンがどのようなシーンでどう役立つのか、またそのために必要な機能は何かなどをまとめ、初心者でもこの点だけは重視すべきという点を紹介します。
パソコン選びで、重視すべき点
- ・持ち運びやすいサイズ・重量
- ・長時間作業しやすいバッテリー駆動時間
- ・作業効率を左右するCPU・メモリー・ストレージ
- ・故障を減らしたいなら、頑丈さ
- ・スマホ、プレゼン用プロジェクターをつなぐインターフェース
持ち運びやすいサイズ・重量
仕事に勉強にパソコンを持ち運んで使いこなしたいなら、A4サイズに近い13.3型程度のモバイルノートがオススメです。女性のカバンにも出し入れしやすい大きさで、持ち運びに適しているといわれる重量1.5kg程度までの製品が存在します。
価格・デザイン・性能面でどんなに魅力的であっても、重量が2kgを超えるノートパソコンは避けたほうがよいでしょう。無理に毎日持ち運び続けると、体調を崩す方がでてきてもおかしくありません。
長時間作業しやすいバッテリー駆動時間
通勤や通学で出かけて、学校・職場ですごし、帰宅するまで、約10時間かかるものと仮定すると、多少ヘビーな作業を行ったり、スマホをつないで給電したりしても、約6〜約8時間は充電なしでも使い続けられるノートパソコンを選びたいものです。最新機種では、10時間以上の動作をうたうタイプがあり、これだけの時間使えれば、バッテリー残量が不安で電源コンセントの近くから離れられないということはなくなります。
アンケート回答者は、スペック重視が多数
今回のアンケートに答えてくれた方のうち、パソコンの購入経験がある方にどんな基準で選んだのか尋ねたところ、スペック、デザイン、サイズ(持ち運びやすさ)を重視するコメントが多く得られました。CPU・メモリーなどスペックのは、どのような作業を行うにせよ効率に直結します。HDD(ストレージ)は、作成したデータを多く保存しておけるよう、ある程度多めの容量のものをオススメしたいところです。
デザインについては、最近のパソコンは洗練されてきており、見た目の美しさが、所有感を満たしてくれるものとして重視されています。
パソコンの購入経験がある方は、どんな基準で選びましたか?(抜粋)
- ・見た目(デザイン)、スペック、拡張性
- ・スペックとデザイン
- ・耐久性(頻繁に買い換えたくない)
- ・本体のサイズ(小型であること)
- ・デザイン性。持ち運びやすさ
- ・価格、HDDの容量、ディスプレイのサイズ(解像度)、初期インストール済みアプリケーションの4点を軸に選びました
- ・CPU、メモリーなどのスペックが高いもの。動画サイトを見る際に見やすい画面サイズ
- ・スペックと持ち運びやすさ
- ・メモリー・ストレージの容量、画面サイズ
- ・作業に耐えうる性能、その上でキーボードのタッチとデザイン性
- ・「Microsoft Office」が入っているかどうか
次に購入したいパソコンは、持ち運びやすいタイプ
アンケート回答者に続けて挙げてもらったのは、次に購入するパソコンではどんな点を重視するのかという点です。こちらでは、持ち運びやすさ(サイズ、重量)が圧倒的となっています。パソコンを使うことに慣れ、その便利さを体験すると、いつでもどこでも使えるモバイルタイプのノートパソコンがほしくなります。
パソコンの購入経験がある方は、次に購入する際はどんな点を重視したいですか? またその理由は?(抜粋)
- ・「Microsoft Office」などのソフトを入れる前提での費用感。キーボードの打ちやすさ。バッテリーの持ち。CPUとメモリーの容量。画面の大きさ(解像度)などです。最近ドライブの容量は、オンラインストレージのおかげで、そこまで気にしなくなりました
- ・費用対効果(多少高くても良いものを……)
- ・持ち運びやすさ。現在のものは重厚で、自宅以外で使用する気になれず、不便だから
- ・仕事や出先でも使えるように薄くて軽いものがほしいです。現在所持しているものは持ち運びに向いておらず、仕事では会社所有のノートパソコンを使用していますが、不便なので
- ・頑丈なもの(HDDが壊れて困ったことがあるため)
- ・小さなサイズ(スペースをとらないほうがありがたいので)
- ・軽い。持ち運びやすい。一番使うのはSNSで、友達とつながる大事なツールです
- ・持ち運びできるものがほしいので、軽さと丈夫さと、かわいらしさ
- ・サイズ、重量:どこでも作業できるよう、持ち運びしやすいものがよいため
- ・簡単なことはスマホで十分。複雑なタスクに耐えうるノートが欲しい
- ・「Microsoft Office」が入っているかどうか。会社で使用できるように、ノートパソコンも検討したい(その際は薄さ・重さも検討材料に加える)。OSはWindows一択