鉄板の“インフラ”、パソコンなしでは業務が行えない
パソコン、スマホとも、業務で利用されていることは多く、以下のアンケート結果にもそれが表れています。また「スマホを使って何をしていますか?」「パソコンを使って何をしていますか?」と全般的な利用目的を尋ねたところ、入社1年目の方から7年目まで仕事、プライベートのどちらでも利用していることがうかがえます。興味深い点は、入社2年目以降は、パソコンにおける仕事の割合が増え、入社4年目以降では一段と割合が大きくなっていることでしょう。ビジネス面での重要度が高くなっていくことがわかります。
業務において、スマホをどのように利用している?
合わせて尋ねた質問が、業務においてスマホをどのように利用しているかという具体的な内容です。スマホの場合、屋外などでのメールやスケジュールのチェックが中心です。
具体的に、スマホをどんな業務に利用しましたか?(抜粋)
- ・メール閲覧・スケジュール確認、資料作成
- ・表計算ソフトの記入や、プレゼンソフトで資料の追記を行いました
- ・社外でのメールチェック。特に、デザインレイアウトを社外で確認する際によく利用しています
- ・イベント時にLINEでの連絡のやり取り
- ・社外でメールやPDF資料などを確認
- ・スケジュール管理、パソコンがない際には調べ物など
- ・即返事が必要なやりとりや、記事のレイアウトチェックなど
- ・WEBの仕事をしているので、サイトチェックなど。他、メール確認、メールのやり取り
- ・打ち合わせの際不明なことを調べるときウェブを使用/書店訪問の際、店頭の陳列状況を撮影/誌面掲載用の写真撮影やロケハン先の様子を撮影する/QRコード読み取りテストを行うなど
- ・タスク管理、カレンダー同期、アポ先への道案内、メールチェック、記事確認など
- ・スマホ用に作製されたサイトバナーやスマホ用ゲームのテストなど
- ・事前にデータで資料が配布される会議では、スマホで閲覧しています
スマホを業務に利用した場合に感じたメリット・デメリットとしては、画面サイズや文字入力を原因とする非効率な点を挙げている方が多い結果となりました。通信環境に左右されやすい点をはじめ、ファイルの容量や形式によってはスマホで閲覧できないことが意外とある点、過去に作成したデータの検索がスマホ上では行いにくい点も注意したいデメリットです。
スマホを業務に利用した場合のメリット・デメリット(抜粋)
- ・充電できない環境だと気を使う
- ・「Excel」など表計算ソフトの小さいセルや画像位置の微調整はスマホ上だと難しい
- ・外出中、在宅中も自分の案件の動きなどを手早く追えます。社外にいながら文書や画像をチェックできるのは便利ですが、通信環境によく左右されます。ファイルの容量や形式によってはスマホで見られないことが多々あるので、先方からデータを送ってもらう際に調整してもらったりと、相手に不便をかけてしまうこともありました
- ・持ち運びに適しているが、すぐ充電が切れたり、メール程度のライトな作業くらいしかできない
- ・便利な点「職場以外で即時対応が必要な案件の確認が可能」。不便な点「メールなどの発信が必要な場合、キーボードに比べて文字入力に時間がかかる」
- ・いつでも調べ物ができる点はメリット。画面サイズが小さく、性能が低いので速度でパソコンに劣る
- ・PDFがどこででも閲覧できる点が便利。不便な点は、容量や通信速度まわりが不十分な点
- ・外出先ではコンパクトなので便利。打ち合わせ中だと、スマホでは別のことをしているように取られるので使用しづらい
- ・メールや画像、テキストなど過去に作成したものを探しづらい
- ・長所は手軽さ、即時性。短所は画面の小ささに起因する操作性
- ・便利な点はどこでも見られる点。不便なところはスマホだと画面が小さく、「Excel」の表などは大変見にくい点。また、いちいちダウンロードが必要になる
スマホでは、細かなミスが多い?
スマホを利用した際に失敗した経験(プライベート以外)を尋ねたところ、約1/3の方が何らかの経験があることがわかりました。全体的には意外と少ない印象を受けますが、内訳をみると、入社1年目が少なめで、2年目以降は約半数の方が失敗の経験があります。ビジネス上で担当する仕事量や種類が増え、社内外の方とやり取りする機会が多くなったことが原因と考えられます。
また失敗した内容は、メール送信に関するミスが多いようです。そのほとんどは、パソコン用とスマホ用ソフトの操作方法の違い、誤操作が原因となっています。パソコンとスマホではOSやユーザーインターフェースが違うこと、画面サイズが小さなことから、そういったミスが発生しやすいのでしょう。
スマホ利用時に失敗した内容は?(抜粋)
- ・業務関連メールでの誤操作・誤送信(画像添付漏れなど)
- ・スマホ用のメールソフトが使いにくく、導入当初は苦労した覚えがある
- ・タッチ操作に失敗してメールを途中で送信してしまった
- ・同じ名前のメールソフトでも、パソコンと仕様が若干違う点があり、全返信の方法がわからず、送信してしまった
- ・出先で取引先の人に書類を転送しようとしたが、転送に対応していない形式のデータだったため転送できなかった
- ・打ち合わせ中、スケジュールを見ようとしてスマホを開いたら、起動中のままだったゲームの音声が流れた
- ・外出先で仕事の資料のやり取りを行おうとした際に、通信環境が悪くてデータのやり取りができず、結局は電話口で資料の内容をすべて説明したことがありました
パソコンをどのような業務に利用しているか
また、パソコンをどのような業務に利用しているかという具体的な内容についても尋ねました。今回はKADOKAWA社員のみのアンケートですが、それでも多岐にわたって利用され、ビジネスのツールとして主役となっていることがわかります。
具体的にパソコンをどんな業務に利用しましたか?(抜粋)
- ・入社前の課題作成
- ・通常業務全般をパソコンで行っています
- ・「PowerPoint」「Excel」による資料作りなど
- ・資料作成、データ集計、記事作成、データ収集、メールチェック、写真加工など
- ・メール、「PowerPoint」「Excel」「Word」などを使い、ほぼすべての業務をパソコンで行っている
- ・資料作製、デザイン調整、編集業務など
- ・日常業務はすべてパソコンで行っています。特に営業資料の作成は「Excel」がないと絶対に無理です
- ・業務上必要な資料の作成や、情報収集。また、関係者のチェック用資料など
- ・刊行物の進行表作成・管理(「Excel」)、台割作成(「Excel」)、報告書作成(「PowerPoint」)など
- ・長期間(9日間)開催のイベントで、会場にノートパソコンを持ち込んでその日ごとの会場の動向や打ち合わせのメモをとっていました
- ・各種会議でノートパソコンを持ち込んでいます
パソコンを業務に利用した場合のメリット・デメリットに関するアンケート結果では、便利・不便といった要素とは別にそもそも「パソコンがなくては仕事にならない」点を多くの方が挙げています。画面サイズの大きさ、業務用の資料の作りやすさ、複数の作業を平行して行える点なども大きなメリットでしょう。
デメリットとしては、ノートパソコンのバッテリー駆動時間や持ち運びについて触れている回答が多く、できのいいモバイル用途のノート製品を必要としている方が少なくないことがうかがえます。
パソコンを業務に利用した場合のメリット・デメリット(抜粋)
- ・便利・不便以前に、なくては仕事にならないレベルです。電源が確保できる場所でないと長時間作業ができないのはしかたない点と思っています
- ・社外でイベントを行う場合、予想外のアクシデントがつきものですが、対策の打ち合わせを行ったその場でノートパソコンで資料を作り、関係者で共有し迅速な対応ができるのは便利でした。一方、持ち運びや作業にある程度スペースが要ることや、バッテリーの心配が付きまとうのはデメリットだと思います
- ・【利点】データの修正がしやすい点。画面が大きいので確認時などに見やすい。不便な点:普段気軽に持ち歩けない
- ・便利な点「資料作成がしやすい」。不便な点「特になし」
- ・資料チェックをした後に簡単に修正などのやりとりができる点。また、データとして残せるので、資料検索や保管が楽
- ・スマホのアプリのように、ソフトが突然落ちてしまうことが少ない
- ・文書を作る際にレイアウトや書体で工夫もできるので便利。不便は特に感じません
- ・長所は、高性能ゆえ複雑な作業をマルチタスクできる点。短所はモバイルしにくい点
- ・各種資料をパソコン内に持ち込んで会議ができる。そのため、やり取りがスムース
- ・画面が大きく、かつ資料作成に必要な「Microsoft Office」が入っている点が便利。不便な点は持ち運びがしにくいところ
- ・画面が大きい、処理速度が速い、いくつもデータを開いて比較できる
本格的な作業はパソコンが必須、スマホはあくまで閲覧中心
業務に利用する上で、スマホとパソコンで大きく違うと感じる点を確認したところ、スマホはあくまで閲覧中心、本格的な作業はパソコンが必須というコメントが数多くありました。ビジネスでは、パソコンを中心にすえて作業を行う必要があることが改めてわかります。また、本人はスマホを便利に使っているつもりでも、打ち合わせなどの場では“スマホは失礼に見られがち”という点も配慮すべき要素でしょう。
業務に利用する上で、スマホとパソコンで大きく違うと感じる点は?(抜粋)
- ・パソコンは作業用、タブレットは確認・簡易な編集用、写真を使ったデータ作成
- ・画像処理はもちろん、「Excel」のフィルハンドルを引っ張る際など、パソコンのマウスでしている細かい作業ができることが、スマホでは難しいことが大きく違います
- ・「仕事モード」が圧倒的に強まるのはパソコンのディスプレイに向かい合っているとき。スマホの利用中は、あくまで「プライベート」のための利用が前提という意識になってしまう
- ・スマホは常に携帯していて、取り急ぎの仕事の確認で使用するもの。パソコンは必要に応じて意図して持ち運び、ちゃんとした資料や対応に使うもの……というイメージです
- ・画面の大きさ、持ち運びの利便性、電源の心配の有無
- ・スマホで見るよりも、パソコンで見るほうが情報が頭に残りやすい
- ・スマホは持ち運びに適しているが、メール返信やウェブ閲覧程度のライトな作業しかできない。パソコンは本格的な作業
- ・ディスプレイのサイズの違いによる視認性、入力インターフェース、処理速度
- ・スマホは、移動中などでも、メールなどが簡単にチェックできる点。パソコンは、画面とキーボードの大きさ、速さ
- ・持ち運びやすいかどうかという差はあります。打ち合わせや説明会で使用する際、まだまだスマホは失礼に見られがちです
- ・スマホはシンプルタスク、チェックや閲覧がメイン。パソコンは業務作業がメイン
大学、業務のどちらでも「Microsoft Office」は必須
大学、また業務で「Microsoft Office」を利用しているかどうかも尋ねてみました。パソコンがインフラといえるように、大学での勉強にも「Microsoft Office」が必須であることがアンケート結果で示されています。これまで挙げてきたレポート作成や、ゼミなどでの資料作成に活用しているのでしょう。
就職後は、1年目は圧倒的に「Excel」の利用率が高いのですが、2年目以降は「PowerPoint」「Excel」「Word」それぞれが同程度利用されています。おそらく1年目は、上司や先輩の資料作成を手伝うために各種データを「Excel」でとりまとめることが多く、2年目以降は自分が直接担当する業務のための資料を用意したり、プレゼンテーション用データを作ったりということが増えるため「Word」「PowerPoint」を利用する機会も多くなるという状況だと推測できます。
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