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ソックスに編み込んだ金属糸、あったかいんだから~ 導電繊維の開発進む:ウェアラブルEXPO

2015年01月15日 07時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)/大江戸スタートアップ編集部

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 「ウェアラブルデバイスというと現在はメガネや腕時計が主流だが、私たちはこれ(繊維)がメインになるのではないかと思っている」

 14日、ウェアラブルデバイスの展示会「ウェアラブルEXPO」で三ツ冨士繊維工業の担当者が話した。

 同社が現在取り組んでいるのは医療用のスマート衣類。銀メッキを施したナイロン繊維により、着ているだけで体内の様子が画像化できる肌着を開発しており、北里大学などと協力して臨床実験を進めている。CTスキャンよりも持続的にデータを取得できるため、処方された薬や手術の効果が分かりやすい。

 一方、肌着メーカー大手のグンゼも信州大学と共同で導電性繊維の研究を進めている。ウェアラブルEXPOの会場では開発中の導電繊維によって足元を温めるソックスを展示していた。もともと同社ではタッチパネルの開発なども手がけており、繊維の電子化を進めたいという思いは以前からあったのだという。

 誰もが身につけられる肌着を作るとなると、洗濯できて、金属アレルギーを起こさず、価格も安く……と課題は多いが、ユニクロのヒートテックインナーを超える機能性肌着が登場する日も遠くなさそうだ。記者がいま欲しいのは、電子カイロがついたスマート腹巻き。発想がおじさん化しているだろうか。


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