2014年秋冬モデルの「LaVie Tab W」は、OSに「Windows 8.1 Update with Bing」の32ビット版を採用している。前モデルとの違いはOSだけで、ハードウェアはまったく同じだ。
Windows 8.1 Update with Bingとは、IEの検索エンジンとしてマイクロソフトの「Bing」が標準設定されているエディションのこと。それ以外は通常のWindows 8.1 Updateとまったく同じで、しかも検索エンジンはあとから変更できる。使い勝手はほぼ変わらないにも関わらず価格が安いのが特徴で、実際に2014年秋冬モデルの想定価格は2014年夏モデルと比べて5000円低く設定されている。
新モデルはOSのエディションが変更されただけで、マイナーチェンジの感は否めない。だが、価格が引き下げられたことで、より入手しやすくなった点は高く評価したい。
持ち運びに適したスリムなボディ
「LaVie Tab W」の本体サイズは約幅256.5×奥行き177×高さ8.95mmで、重量は約598gだ。10.1型のWindowsタブレットとしてはコンパクトかつスリムで軽いため、持ち歩きに適している。
実際に手にしたところ非常に薄いのだが、剛性はしっかり確保されているのでボディがたわむことはなかった。重さは600gを切っているとはいえ、片手で使い続けるのはサイズ的にも厳しいところ。両手で使うか、付属のキーボードに立てて使うスタイルが主流となるだろう。
ディスプレーは10.1型のWUXGA(1920×1200ドット)。サイズに対して解像度が高いため、文字が小さく読みづらいのでは、と疑問に思った。だが標準でWindows 8.1のスケーリング機能によって拡大表示されているため、文字やアイコンが判別しやすい。ドットバイドット表示に変更しても、問題なく読むことができた。
付属のペンとキーボードで快適に入力
1024段階の筆圧感知が可能なデジタイザーが付属する。このレベルのデジタイザーと言えば、ワコム製のものを思い浮かべる人も多いだろう。メーカーとしてはワコム製であると公表していないが、システムではワコム製のドライバーが使われていた。
ペンの書き味は非常に滑らかで、微妙なタッチまでしっかり認識される。仕事のメモ書きはもちろん、本格的なイラストを描くのにも向いている。「LaVie Tab W」を外付けディスプレーに接続して使うのもアリだ。
「LaVie Tab W」の2種類のモデルのうち「PC-TW710T2S」にはキーボードが付属する。キーボード上部の溝に本体をセットすれば、クラムシェル型ノートのように使える。
キーボードは10キーなしの88キー構成で、キーピッチは18.5mm。10.1型向けのキーボードとしてはかなり大きめのサイズが確保されている。キーストロークは約1.8mmと、モバイル向けとしては深め。タイプ感はほどよく、軽快に入力できた。試しにヒザの上に載せて使ってみたがかなり安定しており、移動中の電車などでも利用できそうだ。
モバイル時に便利なインターフェースを用意
インターフェースはUSB 2.0端子×1とmicroHDMI端子、microSD/microSDHC/microSDXC対応メモリーカードスロットなどが用意されている。通信機能はIEEE802.11a/b/g/nの無線LANとBluetooth 4.0に対応。カメラ機能はフロント200万画素、リア800万画素の構成だ。
USB 3.0端子や11acの無線LANに対応していないのが残念だが、外出時にこれらの機能を使う機会は少ないため、大きな問題ではないだろう。800万画素のカメラやGPSを搭載しているのは、モバイル機器として便利な点だ。
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