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就活はオンラインからオフラインへ!? 16年卒から変化か

2014年09月11日 03時50分更新

文● 加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 インターネットが社会に定着した今日、学生の就職活動(就活)のスタイルもかつてと比べて大きく様変わりしている。ネットが普及し始めると、採用企業側はネット上で情報を発信。学生側もネット上で情報収集するようになった。

 その後、企業側は採用試験へのエントリーをネット上で受け付けるようになり、いわゆる「ネット就活」が本格化する。加えて、企業と学生、あるいは学生同士のコミュニケーションにFacebookやTiwtterなどソーシャルメディアを用いる「ソー活」も広がってきた。しかし、クリックするだけでエントリーできる手軽さから学生側が必要以上にエントリーするなど、過熱気味のネット就活が問題視されている面もある。

新入社員における就職活動の利用情報源、平成13年(2000年)と平成22年(2010年)の比較(「平成23年版 情報通信白書」より)
新入社員における就職活動の利用情報源、平成13年(2000年)と平成22年(2010年)の比較(「平成23年版 情報通信白書」より)

 こうした就活スタイルに大きな影響を与えそうな動きがみられた。2016年3月卒業予定者(現時点の大学3年生)から、就活の時期が現在よりも3~4カ月後ろ倒しになるのだ。採用に関する広報活動が解禁されているのは、現在は大学3年の12月だが、16年3月卒業予定者からは大学3年の3月へとズレこむ。筆記や面接などの試験のスタート時期も、現在の大学4年4月から大学4年8月へと変更になる見込みだ。

 就活ルールとしては後ろ倒しになるものの、企業にとっては優秀な人材を確保すべく、他社に奪われる前にできるだけ早めに学生と接触したいもの。学生にしても、卒業後の進路を早めに決めて安心したいと考えているだろう。そこで予想されるのが、インターンシップの活用とリクルーターの復活だ。

 インターンシップは学生に就業体験を与える機会で、表向きには採用活動とは無関係だが、企業にとっては就活を控えた学生と接触できるチャンス。リクルーターも、大学・学部等のOB・OGが“先輩として”在学生と面会し、就活に関するアドバイスをする機会だが、これはネット就活が本格化する前の就活手法として多用されてきた実績がある。16年3月卒業予定者から、就活はオンラインからオフラインへと逆戻りする現象がみられそうだ。

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