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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第49回

新デザインのGoogleグラスなど、未来を予感させる10のアイテム

2014年09月12日 09時00分更新

文● 前田知洋

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有人宇宙船、ドラゴンV2

 上で紹介したテスラ・モーターズの創業者でもあるイーロン・マスク氏の宇宙ベンチャー、スペースXが新たに発表した有人宇宙船「ドラゴンV2」。7人乗りで数日間の宇宙飛行が可能で、宇宙ステーションへの移動用。この宇宙船が画期的なのは、地球に戻る時。宇宙ロケットのカプセルのように海に着水するのでもなく、スペースシャトルのように滑走路の必要もありません。ある程度の場所があれば、ヘリコプターのように着陸できるそう。その様子は下のシミュレーション動画をご覧下さい。

フローティング・インターフェイス

 「攻殻機動隊っぽい」と東京モーターショー2011で話題になった、スズキのREGINA。注目された理由の1つがフローティング・インターフェイスでした。まぁ、運転席と助手席の間にデカいガラス板があったら邪魔なのかもしれませんが、こうしたSFっぽいインターフェイスこそが未来を予感させます。本来は空中に投影するのが開発のゴールなのかもしれませんが…。日本企業も頑張って欲しいところです。

ディズニーの仮想空間部屋、DISH

 映画『スタートレック』に登場するホロデッキそっくりの「DISH」。ディズニーの関連会社が、ディズニーのアトラクションを設計、シミュレーションするために活用されています。3Dグラスで経験するプロジェクションマッピング。それだけで、普通のアトラクションになりそうな気もしますが、現在は4K映像とサラウンドプロジェクション「DISH2.0」が稼働中とのこと。動画の後半、『白雪姫と7人の小人』のアトラクションに登場する小人のプロジェクションマッピングもスゴいです。

デジタルノートや最先端がん検診、スマート・コンタクトレンズなど

 海外の企業ばかりが最先端をいくのが悔しいですが、コクヨのデジタルノートはアナログとデジタルがハイブリッドなガジェット。ASCII.jp読者のみなさまならチェック済みかもしれませんが、専用ノートに書いた文字や図形をデータ化、ノートの右下のSAVE覧をチェックするとスマートフォンなどのデバイスやクラウドにBluetoothでアップロードします。

 もうひとつの日本発は、最先端がん検診。実用化はまだ先ですが、8月18日から国立がんセンターで開発がスタートしました。1度採血するだけで13種類のがんを早期発見できるそう(胃がん、食道がん、肺がん、肝臓がん、胆道がん、膵臓(すいぞう)がん、大腸がん、卵巣がん、前立腺がん、膀胱がん、乳がん、肉腫、神経膠腫(脳腫瘍の一種))。

 医療関係では、商用化まで5年を目指しているスマート・コンタクトレンズ。目に装着するだけで血糖値のモニタや、遠近両用の自動焦点機能(共にNovartis社とGoogleの共同開発)、カメラ(Googleが特許取得)など。ウワサによると、涙で発電するらしく、最先端技術がぶっ飛びすぎて、筆者にとっては少し現実味を感じませんが…。しかし、あのグラスを手がけている巨人Google。実現の可能性は高めなのかも…。

 身近なところで期待しているのは、向きを選ばない両面USBケーブル。9月にiPhone6と同時に発表されるとの評判です。案外、こんなこじんまりとした発明のほうが、普及やコストを含めて、多くの人が便利を実感できる…、そんな気もしています。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「なかマジ - Nakamagi 2.0 -」、「Magical Marketing - ソシアルスキル養成講座 -」を配信中。

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