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タブレット? ノートPC? ビジネス用端末に異変

2014年07月24日 05時43分更新

加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 ICT総研が5月28日に発表した「2014年度 タブレット端末市場に関する需要動向調査」によると、タブレットの国内出荷台数は右肩上がりに増加し、13年度は前年度比46%増の713万台へと市場規模を拡大させた。今後も14年度に890万台へと市場は膨らみ、15年度には1000万台を超えると予測されている。

「タブレット端末の国内出荷台数の推移・予測」(ICT総研調べ)
「タブレット端末の国内出荷台数の推移・予測」(ICT総研調べ)

 市場拡大の要因の1つに考えられるのは製品ラインナップの充実ぶり。13年度には200機種を超えるタブレット端末が販売されたという。需要側も供給側も、ともに活況を呈しているのが現在のタブレット端末市場である。

 この調査結果をOS別に見た場合、市場を独占していたiOS(iPad/iPad mini)をAndroidが巻き返し、13年度にiOSが320万台、Androidが316万台とほぼ拮抗。14年度はiOSが361万台でAndroidが422万台、15年度にはiOSが403万台でAndroidが496万台と、将来的にはAndroidが市場を席巻すると見込まれている。

 ここで注目されるのは、前述の調査結果でiOSとAndroidを除いた「その他」の動き。これはほぼWindowsを示すが、「その他」の出荷台数とシェアは、13年度に77万台で約10.8%、14年度に107万台で約12%、15年度に142万台で13.6%と、じわりと拡大。16年度には187万台で、市場全体の1170万台に対して約16%までにシェアが広がる予測となっている。

 Windows RTは別とし、Windowsタブレットはパソコンとの連携が図れるためビジネス需要に強い。そのため、ハードウェアのキーボードと接続してノートPCのように利用できるモデルが多く、マイクロソフトが提供している「Surface Pro」はまさにその代表例だ。

7月17日から発売されたマイクロソフトのWindowsタブレット「Surface Pro 3」
7月17日から発売されたマイクロソフトのWindowsタブレット「Surface Pro 3」

 また、タブレット端末とノートPCの双方の使い方に対応するものとして、2in1ノートPCという新たな製品カテゴリが動きを活発化させている。ノートPCのディスプレイ部にタッチパネルを採用し、タブレット端末としても利用できるようにしたもの。ディスブレイ部を180度回転させて折りたたんだり、ディスプレイ部を着脱式にしたりなど、各メーカーがさまざまなタイプを製品化しているが、外出先ではタブレット端末として、オフィスに戻ってからはノートPCとして利用できるのが魅力となる。

 具体的な事例として7月1日、大塚製薬が同社のすべてのMR(医薬情報担当者)向けタブレット端末としてデルのWindowsタブレット「Dell Venue 11 Pro」を採用した。それまでMRはノートPC とタブレットの2種類の端末を併用していたが、タブレット端末とノートPCを兼用できるWindowsタブレットの1台に統合。大塚製薬は2010年7月に、世界に先駆けてタブレット端末を全MRに導入・活用してきたことから、医薬業界をはじめビジネス界全体に与える影響を少なくないはずだ。

大塚製薬が全MRに配備したデルのWindowsタブレット「Dell Venue 11 Pro」
大塚製薬が全MRに配備したデルのWindowsタブレット「Dell Venue 11 Pro」

 タブレット端末に属するのか、ノートPCにジャンル分けするのか、その判断が難しいため、統計データとして市場規模とその推移を把握しにくいが、タブレット端末とノートPCを1台で兼ねようとするこうした動きがビジネス向けを中心に拡大しつつあるのは間違いないようだ。

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