真っ暗闇でも撮れる!?
ISO 409600設定が可能なソニー「α7S」
お買い得、という観点ではかけ離れてしまうが、実は夏におすすめしたいデジカメがもう1機種ある。夏は開放的な気分になる季節でもあり、遊びにいったりすると昼間だけでなく夜にもさまざまなイベントが発生する可能性がある。
つまり、暗い場所での撮影の機会があるのではなかろうか? もちろん、夜景とか星空とか花火とかだが、そんな暗い場所で心強いのがソニーの「α7S」(ボディーのみで実売価格25万円前後)だ。
α7Sの最高感度は、なんとISO 409600。数値だけ聞いてもいまいちピンとこないが、一般的な感度であるISO 100から12段分高い数値だ。
ちなみにα7Sの最低設定感度はISO 50なので、13段分の設定幅があることになる。ここでいう1段とはシャッタースピードや絞り値の1段と同義なので、ISO 100の場合に絞りF5.6のレンズで1秒の露光が適正露出に必要な場合、ISO 409600にすると1/4000秒で撮影するのと同じ明るさになる。
なんとなく眼に見える程度の明るささえあればなんでも撮れるんではないかと錯覚してしまうが、まさにそのとおりだ。
基本スペックは従来機の「α7」や「α7R」に準じており、α7Sもフルサイズのセンサーを採用している。しかし画素数は有効約1220万画素と極端に少なく、α7やα7Rの半分程度しかない。
これは画素1つあたりの面積を広くすることで高感度特性の向上と幅広いダイナミックレンジを得るためだ。つまり暗い場所に強くなるように設定可能な感度が高いだけでなく、幅広いダイナミックレンジを得ることが目的でもある。
ほかにも暗い場所でのAF動作が可能な点や、全画素読み出しのフルHD/4K出力が可能だ。なおフルHDの記録はSDメモリーカードで行なえるが、4K動画の記録には別途4K記録対応の業務用ポータブルレコーダーが必要になる。
感度別撮影サンプルその1
ノイズはISO 3200あたりから発生しはじめる。目立つのはISO 12800以降だが、それまではあまり気にならない。ISO 6400くらいまでは感度を気にしないで使えそうだ。
ISO 51200まではディテールの再現性もそこそこキープできているが、ISO 102400を超えると一気に劣化がはじまる。最高感度までいくと偽色も目立ちディテールの再現性も落ちて画質に期待はできないが、撮れるという事実が一番大事だ。
(次ページへ続く、「ロウソク1本で撮ってみた!」)
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