Hyper-Vを有効にする方法
Hyper-Vを使うには、コントロールパネルの「プログラムと機能」から「Windowsの機能の有効かまたは無効化」を使って、Hyper-V関連モジュールを組み込む必要がある。
ただし、Hyper-Vを組み込むためには、Windowsが64bit版で、CPUにIntel VTやAMD-Vなどの仮想マシン支援機能があり、それが有効であることが必要になる。たとえばAtom系などのマシンでは、64bitモードを持つCPUであっても、32bit版Windowsがインストールされていくことが多いためHyper-Vは利用できないことがほとんどだ。
また、Intel VTのうち初期の実装では、拡張ページテーブル(EPT)の仮想化サポートがなく、Hyper-Vは利用できない。インテルのクライアント系CPUでいえば、第一世代のCore i3/5/7プロセッサであれば、Hyper-Vが利用できるが、その前のCore 2世代以前のプロセッサはVTには対応しているもののEPTの仮想化サポートがない。
注意する点としては、ハードウェアによっては、この仮想マシン支援機能がファームウェアで無効とされている場合があり、この場合もHyper-Vのメインモジュールがインストールできない。
「Windowsの機能の有効化または無効化」にあるツリーの「Hyper-V」で「Hyper-Vプラットフォーム」のチェックボックスがオンにできないのは、仮想マシン支援機能が利用できない状態の場合だ。セキュリティを強固にするため、この機能をデフォルトで「無効」にして出荷している機種も少なくない。
無効の場合、ファームウェア(UEFI)設定でこれを有効にする必要がある。最終的な設定はハードウェア依存だが、UEFIの設定の直前までは、Windows 8.1では標準的な手順がある。
「PC設定」を開き、左側の「保守と管理」を選ぶ(写真04#%PCs%#)。開いたページの左側にある「回復」を選択する。そこに「PCの起動をカスタマイズする」という項目があるので、そこにある「今すぐ再起動する」を選ぶ。
システムが再起動し、青地に白文字のページが開く。ここでもマウスやタッチが利用できる。ここから「トラブルシューティング」→「詳細オプション」と選択すると「UEFIファームウェアの設定」という項目があるので、これを開いくと、最後に確認画面が出るので「再起動」ボタンを押せば、システムのUEFI設定画面が開く。
以後は機種次第で異なる部分なので、ここでは解説しないが、「Intel Virtualization Technology」や「Intel VT」などの名称の項目を「有効」にすれば、Hyper-Vプラットフォーム」をインストールできるようになるはずである。あとはHyper-Vプラットフォームをインストールしたらシステムを再起動することで、仮想マシン環境が利用可能になる。
Hyper-Vを組み込むと、スタート画面のアプリビューに「Hyper-V管理ツール」という項目が追加され「Hyper-V仮想マシン接続」と「Hyper-Vマネージャ」の2つのアプリケーションが登録される。これらは自動ではタスクバーにもスタート画面にも登録されないので、必要に応じて登録しておくといいだろう。Hyper-Vをインストールしたマシンなら「Hyper-Vマネージャ」を使えば、仮想マシン環境の作成から実行制御まで行なうことができる。
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