使ってみなきゃわからない。デル「XPS 11」の素晴らしきモバイル性 第1回
Ultrabook×ブックエンド=新たな可能性!?
「XPS 11」の本体デザインと使い勝手を検証する (3/3)
2014年02月11日 11時00分更新
超高精細な液晶ディスプレーと斬新なキーボードに注目
「XPS 11」の液晶ディスプレーのサイズは11.6型で、2560×1440ドットのWQHD表示に対応している。dpiは253で非常に高精細だが、標準ではデスクトップの表示が最大の200%に拡大されていたため文字が小さくて見えづらいということはなかった。
液晶表面は光沢のあるグレア仕上げで、光の反射はそれなりにある。しかし視野角の広いIPSパネルを採用しているので、角度を調節すれば気になることはないだろう。発色もよく、動画や写真を鮮明な映像で楽しむことができた。
タッチ操作時の指すべりも上々で、ストレスなく操作できた。ただしノートパソコンモード時にタッチ操作を行なうと、液晶ディスプレーがグラグラと揺れてしまう。構造上しかたのないことだが、気になる人もいるだろう。手で押さえながらタッチするのもいいが、こんなときはブックエンドで液晶ディスプレーを支えるといい。液晶ディスプレーを押さえる必要がなく、より快適にタッチで操作できるはずだ。
次に「XPS 11」のキーボードを見てみよう。実機を手にして筆者がもっとも驚いたのは本体の薄さでも変形するボディでもなく、実はタッチ式のキーボードだ。キーボード部分に押下できる物理的なキーがなく、シリコンコーティングが施された0.5mm程度の突起があるだけ。さらに上下左右の端にあるキーはパームレストやキーボードベゼルと一体化されている。かなりシンプルで先進的なデザインだ。
キーピッチは実測で約19mm。11.6型のビルトインキーボードでありながら、フルサイズのキーが用意されているのはありがたいところだ。キーストロークはまったくなく、キー入力時には板を叩いているような印象を受けた。しかし表面のシリコンコーティングの影響でタイプ感は比較的柔らかく、指への負担は比較的軽いように感じた。
最近のUltrabookはキーストロークが浅く、かなり軽いタッチで入力できるキーボードが多い。その感覚でXPS 11を使ってみたところ、キーがところどころで反応しないことがあった。原因を調べてみたところ、どうやら意外にキーを強くタイプする必要があるようだ。キーを叩く力を強めにしてみるとタイプミスはまったくなかったが、軽めのタッチで入力するとところどころで文字が抜けてしまう。設定ツールでタッチの軽さを変えられるが、もっとも軽い設定にしても意識しながら入力する必要があった。おそらく、慣れればスムーズに入力できるようになるだろう。
また「XPS 11」はキーにスイッチがないため、タイプ感や動作音でキー入力を実感することができない。そのためキー入力時にクリック音を再生する機能が用意されている。この機能を有効にすると、キーを押した時に「ポッ」といったやや固めの音が再生されるのだ。これはこれで便利な機能なのだが、長文を高速で入力すると「ポポポポポポ」とクリック音が連続で再生されるので、文書を作成するときなどはオフにしておいたほうがいい
タッチパッドのサイズは実測で幅105×奥行き61.5mm。ガラス製で指の滑りもよく、快適に操作できる。タッチでは扱いにくい細かい部分を操作するときに利用するといい。パームレストはキーボードと同じシリコンコーティングが施されている。汚れが付いた時は固く絞った布で軽く拭けばいいので手入れが楽だ。
モバイル用途には最適な2-in-1ノート
タブレット全般と比較すると、「XPS 11」の持ち運びやすさは標準的といったところだ。しかしタブレットとしても使える2-in-1ノートとなると話はガラリと変わる。キーボードとWQHDの液晶ディスプレーを搭載し、用途に応じて利用スタイルを変えられることを考えれば、利便性において軽量タブレットよりも優れている部分もある。個人的にはキーボードに少々クセがあると感じたが、高い携帯性と生産性を兼ね備えたモデルだと言えるだろう。
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