海信日本(ハイセンスジャパン)は、低価格な55V型のフルHD液晶テレビ「HS55K20」を2月20日に発売すると発表した。予想実売価格は11万円前後。
大手量販店などで製品を展開するハイセンス(Hisense)。日本ではテレビと冷蔵庫のみで製品ラインナップも少なく、知名度は高くないが、グローバルでは6万人の社員を有し、22の子会社、17の生産拠点を所有する大企業だ。中国市場においてはテレビがシェア1位、冷蔵庫はシェア2位とのこと。
海外では最新の4Kテレビやカーブド(曲面)テレビなども発表しているが、日本でのテレビ製品戦略は「1インチでも大きく、1円でも安く」。今回発表したテレビも機能的にはシンプルだ。
自社開発の直下型LEDバックライトを採用し、外付けUSB HDDへの録画にも対応。USB HDDは2台接続が可能で、録画予約の際に録画先を指定できる。地デジチューナーを2つ搭載しており、裏番組録画も可能だ(デジタルBS、CSは1チューナー)。
映像入力はHDMIはもちろん、D4やアナログRGB(D-Sub15ピン)も備えている。古いデジタルレコーダーやPCの接続もバッチリだ。
一方で、エリア駆動などの高度なバックライト制御は行なわず、ネットやスマホ/タブレット連携などの機能は搭載しない。
コアとなる制御チップやソフトウェアは日本の企業から調達(社名は非公開)。デジタル番組表もきっちりと搭載する。
日本企業とパートナーシップが結べれば
4Kテレビの参入もありうる!?
前述のように、同社は海外では4Kテレビやカーブドテレビを展開しているが、日本での展開については「日本の企業とのパートナーシップ次第」とのこと。これは日本のデジタルテレビ仕様がブラックボックス化されていることが最大の要因で、自社開発するにはコストがかかるため、日本の企業と提携し、技術を調達できるなら参入の見込みもあるようだ。
また、55V型以上の大型テレビについては、需要とコストのバランスを見て投入するか判断するとのこと。逆に言えば、現在、日本においては55V型が需要が高くて低コストで製造できる最高のバランスに位置する製品、と同社は見ているということだ。
「今後3年間、テレビ、冷蔵庫とも50%の伸び率で頑張りたい」という同社。2015年には洗濯機を、2016年にはエアコンを日本で展開する予定だ。