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せきゅラボ研究結果 第5回

生活そのものが穴になる時代に “デジタルライフを安心サポート”

もはや財布以上に紛失が許されない存在~スマホ防御とLiveSafe

2013年09月17日 11時00分更新

文● 外村克也(タトラエディット)

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 個人向けの新たなセキュリティ製品『McAfee LiveSafe(リブセーフ)』を紹介する連載第5回(前回はこちら)
 McAfee LiveSafeに搭載された機能群の使い勝手を掘り下げて解説する前後編。2回目は大半のスマートフォンを司るAndroid OSにおけるLiveSafeの使い勝手を解説。財布以上に紛失・盗難が恐ろしいスマホを守る諸機能を全チェック!

パソコンとスマホの守り方は違う

 PCを使い慣れているユーザーにとっては、Android端末のセキュリティは「マルウェアさえ防げれば大丈夫だろう」と考えがち。しかし、スマートフォンでのセキュリティ対策は、PCとはちょっと考え方が違う。

スマートフォンならではのセキュリティ対策にも注目すべきだ

 パソコンなら、デスクトップに重要な情報はしまっておき、モバイルノートでは今日使うデータだけ移す、という使い分けができた。これなら、もしどこかに置き忘れたり、盗難に遭ったとしても、被害を最低限に抑えられる。しかしスマホは違う

 前々回でも少し触れたが、スマホにはたくさんの個人情報が入っている。メールやウェブの履歴といったものはもちろんのこと、連絡先やストアのアカウントなど、個人情報としてもかなりクリティカルなものも含まれる。

 こうしたさまざまな情報が小さな端末に詰め込まれているのだから「金庫を持ち歩いている」くらいの気持ちで接しないと、あとあと痛い目に遭ってしまうかもしれない。

 スマホの情報を守るにはどうすればいいか。一番の対策は「端末を紛失しないこと」。これに尽きる。だが、人は誰しも完璧ではない。以前の記事で、年間1万台ものスマホが行方不明になっている例を挙げたが、はじめからなくすつもりで持ち歩いている人はいない。

 大切なのは、端末を紛失した際、いかにして情報を守るか。「McAfee LiveSafe」には、現状考えられる最善の手段が盛り込まれているように思う。

LiveSafeには、位置の追跡や紛失時のロック、データの消去といった紛失対策機能が盛り込まれている

 まずは、端末位置の特定機能。端末を紛失した際に、最初に使うことになる機能だ。端末にLiveSafeをインストールした時点で、デフォルトでオンになっているためユーザーは特に意識することがない。

 失くしたときは、スマホへ信号を送り、端末のGPSから位置情報を特定する。McAfeeのサイトからマイページにログインすることで、地図上にマッピングして表示されるので、どこにあるかがひと目でわかる。

紛失時は、PCなどからウェブブラウザーを用いて端末を追跡可能。地図にマッピングされるので、かなり正確な位置が特定できる

 もし、場所を特定できない場合でも、端末宛にメッセージを送ったり、強制的にロックできる。さらに、LiveSafeの優れているもう1つのポイントは、紛失時の連絡先に、友人など別のユーザーを指定できるところ。相手はLiveSafeユーザーでなくても構わない。

 これがどういう場面で効いてくるのか。それはSIMカードを交換されてしまったときだ。こうなると、通常のセキュリティソフトはお手上げ。しかし、LiveSafeであれば、SIMカードの交換と同時に、その旨および位置情報を付けたメッセージが指定ユーザー宛に届く。家族や親しい友だちを指定しておけばいいだろう。

友人リストに家族や親しい友だちを登録して「SIMカードを追跡する」をオンにすることで、SIMの差替え時に位置情報などが通知され、取得者などを特定しやすくできる

 もちろん、ウイルスなどのセキュリティ対策も完備だ。マルウェアの侵入経路は、おもにアプリのインストール時。Android端末では、最悪の状況を防ぐために、インストール時にアプリが使用する権限を一覧表示する。電話帳やSMSなどの情報にアプリがアクセスする場合は、事前に警告も出る。

 勘がいいユーザーであれば、危険を察知してマルウェアの侵入を回避できるかもしれない。だが、インストールのたびに、このアプリはどの情報にアクセスするのかを疑心暗鬼になってチェックするのは神経をすり減らす作業になる。

 毎回気を配らなければならないとなると、便利に使うためのスマホが、ただの面倒な代物になってしまう。そもそも開発者でもない人間が見極めるにも限界があるだろう。

インストール時などに表示されるアプリの権限に関する情報。すべてを読んで理解した上で使う、というのは知識のないユーザーにとってはハードルが高い

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