最新のスマホは実に多機能で驚かされる。フルHDパネル搭載も増えているし、テレビ放送はフルセグ受信が可能なモデルも登場しはじめた。さらに動画配信サービスを使えば、最新のビデオ作品も手軽に視聴できる。もちろん、音楽だってちょっとした携帯音楽プレーヤー並みの音質で楽しめる。
でも、外出先ならばともかく、家の中でもスマホだけで済ますのはちょっと物足りない。家の中ではヘッドフォンを使わずに外部スピーカーを使った方がより高音質だし、ゲームやビデオコンテンツを楽しむにも、テレビのもっと大きな画面で見たくなってしまう。
そうやって、今人気のアイテムであるBluetoothスピーカーや、スマホとの連携機能が充実した薄型テレビを買い揃えていくと、結構費用がかさんでしまう。それに、スマホ周辺の機器が増えていくと、自分の部屋で使いたい人やワンルームで一人暮らしの人にとっては、物が増えて置き場所に困るというのも問題だ。
そんな悩みをきれいさっぱり解決してくれるのが、シャープの「スマホライフAQUOS」こと「LC-24MX1」。パーソナルルームにぴったりな24V型の液晶テレビだ。MHL対応など、スマホ連携機能を充実させたモデルなのだが、その充実っぷりは“テレビの域を超えた”レベル。
発売当初(今年4月)は7万円前後だった実売価格も現在は5万円前後まで下がっており、お買い得感が高い。ということで、スマホユーザーにおすすめしたい3つのポイントを紹介しよう。
ポイント1 Bluetoothで手軽に音楽再生
高音質なパイオニア製スピーカー搭載
まずは音楽再生だ。外観を見てみると、まずはそのフォルムに驚かされる。最近の薄型テレビとしては画面下部にあるスピーカーがかなり大きめだとわかるし、横からみるとスピーカー部分だけかなり厚みのある形状になっているのだ。その厚みたるや、設置用のスタンドが不要なほどだ。
フロントスピーカーは、口径5.2cmのフルレンジ型で音響メーカーのパイオニア製のものを採用。さらに、背面には口径6.5cmのサブウーファーも備えた2.1ch構成。これを合計20Wのデジタルアンプで駆動する。
テレビの音も迫力たっぷりだ。しかもBluetooth対応なので、スマホの音楽をワイヤレスのまま再生できてしまうのだ。
これはもう、薄型テレビと高音質なBluetoothスピーカーが合体したようなもの。24V型テレビとしては少々高めの本機だが、テレビと高音質な外部スピーカーをそれぞれ買うと考えれば価格差はほとんど変わらないだろう。しかも置き場所の心配も少ない。
しょせんテレビのスピーカー……
とはあなどれない高音質な音楽再生
「薄型テレビの内蔵スピーカーなんて……」と、タカをくくってはいけない。その音質は単体のBluetoothスピーカーにも負けない堂々としたものだ。
まずはジャズのアルバムを聴いてみたが、中域がブ厚い力強いサウンドだ。サックスやトランペットの音色もリアルに再現するし、プレイヤーの熱気が伝わってくるようなホットなサウンドだ。
ベースは引き締まった剛体感のある鳴り方で、音階もしっかりと鳴らし分けるし、ズシッと身体に響くような芯のあるサウンドが気持ちいい。
ボーカルなどの声のニュアンスや反応の良さもあり、リズミカルで弾むようなノリノリの再生が楽しめた。
強いて言うならば、細かい音色の再現などもう少し情報量がほしいかなとも思うが、Bluetooth再生なので多少は仕方ないところか。もしも高音質にこだわるならば、LC-24MX1にはDLNAクライアント(ホームネットワーク)機能も備えているので、スマホをDLNAサーバーにして宅内ネット経由で再生すれば、より高音質のデジタル音楽再生が可能。
そこまでしたくなるくらい、しっかりとした音が楽しめるスピーカーだ。
なお、このBluetooth音声は、メニューでテレビ音声と切り替えも可能。つまりテレビ放送の映像を映したまま音楽を聴くという使い方もできる。