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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第38回

イロモノか王道か? MEDIAS Wの可能性を探る

2013年05月14日 12時00分更新

文● 林 佑樹

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嗚呼、素晴らしきストレンジャーなスマホ
「MEDIAS W N-05E」

 NTTドコモ春モデルのなかで、ひときわ正統派じゃない方向で輝いている端末を覚えているだろうか。その名は「MEDIAS W N-05E」(NECカシオ製)。ダブルディスプレー(2画面)を採用した超個性派スマホだ。しかも内側に閉じるのではなく外側に閉じる作りで、閉じた状態では両面タッチパネルという筋金入りの変態端末(褒め言葉)である。

 GWを挟んで、しばらく試用することができたため、今回は、MEDIAS W N-05Eをじっくりと粘着質にチェックする。色物ハンターはすでに入手していそうだが、へビーユーザー向けすぎるので、スマホ初心者の人にはあまりオススメできない、と先に記しておこう。

裏も表もタッチパネル

 MEDIAS Wは、机などにぽいっと置かれた状態だと、一見ただのスマホだ。手に取り、MEDIASロゴが下にくる状態を正面とした場合、本体左端から開いて2画面を点灯させるダブルディスプレーモードにできる。と、書くと本のように開く印象を持ってしまうが、実際には後ろ側から開く形になるため、最初は戸惑ってしまうだろう。だいぶ不思議な感覚だが、両面外側にパネルがあると思えば納得である。このアクションがMEDIAS W最大の特徴であり、かつMEDIAS Wが超個性的端末と呼ばれるゆえんでもある。

1画面でも使うことができる

だが、真価を発揮するのは2画面モード!

 まずは閉じた状態を見ていこう。このときの形状は、よくあるスマホの文法に沿っている。ボタンはオンスクリーンで、本体左側面に電源/スリープボタンとボリュームボタンがある。シングルモード時のサイズは、約136×64×12.2mm(最厚部約12.6㎜)。重量は約183gで、4.3型タッチパネル搭載機としては重い部類だ。パネルが2枚あるから当然だが、ここ最近はスマホの軽量化が著しかったので、重いと感じるユーザーは多いハズだ。4.3型タッチパネルの解像度は540×960ドット。PPIは非公開だが、細かい文字もしっかり見えて、色モノで終わっていないのは、シングルモードを触っているとよくわかる。

 ボディーの形状もやや独特。開閉用ヒンジがあるため、シルバー素材部分が飛び出している。シングルタッチパネルのスマホと比較すると、ヒンジから先に突起があるといったところ。といっても半円形状でフレーム的にデザインされており、指はとてもひっかけやすい。ベゼルの幅を狭くし、誤タッチはパームチェックで回避するのが主流になっているが、こういうアプローチもあるのだなと体感できるのも、MEDIAS Wの魅力だ。

画面と画面のつなぎ目(ノド)が気になる人もいるかもしれない

ヒンジが結構頑丈にできている

 両外側にタッチパネルがあるため、傷の心配がどうしても出てしまうが、その点は「Corning Gorilla Glass2」の採用で、飛散防止フィルムは内側なのでクリティカルな傷の心配は少ない。

 またパネルの上下に使われている樹脂製パーツは、タッチパネルよりも背が高くなっており、平面に置いた際、タッチパネル面が物理的に接触しなくなっている。上記2点を考えると、フィルムなしでも大丈夫そうだが、それでも筆者は不安なので結局フィルムを貼るに至った。なお、量販店などのスマホ売場でMEDIAS W用フィルムを探したところ、端っこのそれも最下段にあった……。もうひとつ加えると、ジャケットは独特のギミックのためか、存在を確認できなかった。

上部にはmicroUSB端子があるのみ

下部にはマイク

右部分はヒンジなのでインターフェースは何もなし

左にはイヤホンジャックや電源、ボリュームキーなどが集約されている

 スペックはミドルクラスになっており、SoCにMSM8960(デュアルコア、1.5GHz)、メモリー1GB、内蔵ストレージ16GB。5型クラスのハイスペック機と比較すると、ややスペック不足を感じてしまうが、冒頭でも記したように勝負する土俵が大きく異なっている点と、スペックの割に動作が軽快なので、後述するUtility App表示時の微妙なもたつき以外で気になることは少ないだろう。その他のスペックについては、下記表を確認してもらいたい。このところ国内メーカー製スマホは、全部入りがほぼデフォルトになっていたので、念のため記しておくと、おサイフケータイ機能ナシ、防水・防塵機能ナシなど、グローバル狙いになっている。

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