アップルがグーグルに対して攻勢に出る武器となり得るか、ヤフーが再び存在感を増すための起爆剤となり得るか。アップルとヤフーが、iPhoneやiPadなどのモバイル分野でより連携を深めていることがわかった。米メディアが伝えている。
アップルとヤフーは昨年来、『Siri』のアップデートをきっかけに近づきつつある。『Siri』の動作には、ヤフーから提供されたデータが少なからず使われるようになっているのだ。米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、こうした『Siri』での連携だけでなく、今後Yahoo!ニュースなどコンテンツ面でも結びつきを強めていく協議がもたれているという。さらに将来的には、現状グーグルに依存せざるを得ない“検索”についても、ヤフーが検索結果をアップルに提供するといったような方策が模索されているようだ。
アップルVSグーグル(Android)という対立軸は、見ているほうからすればおもしろいし、わかりやすい。選択の幅ができるだけでなく、両者や周辺がサービス等の開発競争をすることでそれらの質が上がるのであれば、ユーザーにとってもメリットは大きいだろう。
先日発表された「Facebook Home」は、単なる一アプリなどではなく、スマホを“Facebook Phone”に変える可能性まで内包したツールとして大きな話題となった。しかもそのプラットフォームとしてフェイスブックがiOSではなくAndroidを選んだというのも興味深い。そんなか入ってきた「アップルとヤフーが連携強化」という情報は、アップルとグーグル、さらにはフェイスブックなど周辺も含めたパワーバランスに少なからぬ影響を与えるものといえるのではないだろうか。