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BBSS、「Internet Sagiwall」によるネット詐欺分析リポート

1月のネット詐欺、Androidは99.9%がワンクリック!

2013年02月06日 06時00分更新

文● 貝塚/ASCII.jp編集部

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 BBソフトサービスは2月5日、「インターネット詐欺リポート(2013年1月度)」を発表した。レポートでは、同社のセキュリティ対策ソフト「Internet SagiWall」が検出・収集したネット詐欺サイトや詐欺カテゴリーなどを分析している。

「Internet SagiWall」を用いた分析による、2013年1月のネット詐欺サイトの割合

 Internet SagiWallによる2013年1月度の調査では、詐欺サイトの検知数は44万9649件にも上った。種類としては、ワンクリック・不当請求詐欺サイトが98.0%、フィッシング詐欺サイトが0.6%、マルウエア感染サイトが0.5%、ボーガスウエア配布サイトが0.4%、脆弱性悪用サイトが0.3%だった。

 内訳の大半を占めるワンクリック・不当請求詐欺サイトは、支払い義務のないコンテンツやサービスに申し込んだように見せかけて不当に請求を行なう手口。ワンクリック・不当請求詐欺に対する予備知識があっても、実際に接触すると冷静な判断力を失って被害に遭ってしまうケースが多く見られるという。

OS別ネット詐欺種類検知率

 詐欺サイトの出現状況には、閲覧するOSによって若干の違いが見られたという。WindowsのPCでは、ワンクリック・不当請求詐欺の出現が90%以上を占めているとはいえ、その他の手口も一定数見受けられた。一方、Android端末では99.90%、iOS端末では97.77%がワンクリック・不当請求詐欺だった。

 Android端末は制限なく様々な動画フォーマットを閲覧できるために、アダルトコンテンツサイトを模した詐欺サイトに遭遇しやすい。これに対し、iOS端末はFlashムービーなどの動画フォーマットに対応していないために検出数が少なくなっていると考えられるという。

 1月度に同社が確認したネット詐欺の中には、オンライン広告を配信するアドネットワークの仕組みを利用して詐欺サイトへの誘導をする手口があったという。アドネットワークに出稿する広告主にネット詐欺業者が紛れ込むと、一般サイトの広告表示エリアに広告が表示されてしまう。アクセスしているサイトが安全だと思っている閲覧者の、警戒心の薄れにつけ込んだ手口だ。

アドネットワークを使ったネット詐欺サイト

 スマートフォンで閲覧可能な動画投稿サイトに、ネット詐欺サイトへ誘導する広告が表示されている事例も確認されたという。ネット詐欺サイトは日本の法律で禁止されている商材を扱ったり、ポルノ画像を使用しているため、警察の取り締まりや操作の手が及びにくいように、海外にサーバーを設置しているケースが多く見られる。これまでPCで行われていたネット詐欺の手口が、スマートフォンにも拡大していると考えられる。

 同社の調査結果によれば、詐欺サイトに多くアクセスしているサーバーが設置されている国・地域は、米国・ニューヨーク(91%)、オランダ(6%)、次いで米国・カリフォルニア(1%)だった。このことから、ニューヨークにホストされている特定のアダルト動画投稿サイトが、ネット詐欺の温床になっている可能性が考えられるという。

 モバイル端末の利用者はセキュリティーの意識がまだまだ低く、また、スマートフォンでは画面上の広告を誤ってタップすることも多いため、注意が必要だと同社は呼びかける。

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