このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

性能も機動力も最高峰! 「VAIO Z」ロードテスト 第24回

VAIO Z夏モデルのSSD性能を検証する

2012年09月24日 11時00分更新

文● 高橋量

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

高速SSD+RAIDで驚異のベンチマーク結果を計測

 次に、VAIO Zに搭載されているSSDについて、アクセス速度のベンチマーク結果をご覧いただこう。ベンチマーク用ソフトとして「CrystalDiskMark」を使用したところ、以下のような結果となった。

VAIO Z標準仕様モデル「SVZ13119FJ」の「CrystalDiskMark」ベンチマーク結果

一般的なノートに搭載されている5400回転のHDDでの「CrystalDiskMark」ベンチマーク結果

 一般的なノートPCが搭載している毎分5400回転のHDDと比べると、VAIO ZのSSDはかなり高速である。たとえば1GBのファイルを読み込む際、毎分5400回転のHDDでは12秒程度かかるが、VAIO ZのSSDならほぼ1秒で済む。つまり約12倍というわけで、VAIO ZのSSDがとんでもなく高速なのが分かるだろう。

 また、システム全体の性能に影響を及ぼすランダムアクセスの数値が高い点も見逃せない。特に注目したいのは「4K QD32」のスコア。これはストレージ性能を高速化するNCQ(Native Command Queuing)の性能を表わすスコアで、数値が高いほどストレージが効率的に管理され、アクセス速度が向上するのだ。この結果からも、VAIO ZではWindows 7を快適に利用できることが分かるだろう。

春モデルから、着実に高速化!

 ちなみに、VAIO Z春モデルの標準仕様モデル「VPCZ239FJ」でも、夏モデルと同じ型番のSSDが搭載されている。そこで春モデルのベンチマーク結果も確認したところ、全体的に夏モデルのほうが高速となっていることが分かった。

VAIO Z夏モデルの標準仕様モデル「SVZ13119FJ」における、「CrystalDiskMark」ベンチマーク結果

VAIO Z春モデルの「VPCZ239FJ」(標準仕様モデル)における、「CrystalDiskMark」ベンチマーク結果

 「CrystalDiskMark」のベンチマーク結果は環境や利用状況によって変わるが、ここまで差が開くことを考慮すれば、ドライバーなどが改良されている可能性が高い。「ラピッド・ストレージ・テクノロジー」のRAIDユーティリティである「Option ROM」のバージョンも変わっている(ただし、こちらはSSDの性能に及ぼす影響は低いと思われる)。

夏モデル「SVZ13119FJ」での「Option ROM」バージョン

春モデル「VPCZ239FJ」での「Option ROM」バージョン

SSD+RAIDで長く使えるストレスフリーな環境を手に入れよう

 今後はHDDに変わって、より高速なSSDが広く普及するのは間違いない。HDDからSSDに変えて、パフォーマンスが向上したという人の数は非常に多く、最近では、ノートPCに搭載されるSSD自体の容量が増加し、価格も下がりつつある。

 より快適な環境を求めるのであれば、今後は単なるSSD搭載機ではなく、RAID構成のSSDを搭載したマシンを検討するべきだ。現在のSSDの進化スピードを考えると、単にSSDを搭載しただけでは短期間で陳腐化している可能性が高い。マシンをより快適に利用できるだけでなく、長く使うという点においてもVAIO Zはオススメできる1台なのだ。

主なスペック
製品名 VAIO Z
(グロッシープレミアムカーボン)
型番 SVZ1311AJ
直販価格 9万9800円から(キャンペーン適用価格、9月24日現在)
CPU Intel Core i7-3612QM(2.1GHz)/3520M(2.9GHz)、Intel Core i5-3320M(2.6GHz)/3210M(2.5GHz)、Intel Core i3-3110M(2.4GHz)
チップセット Mobile Intel HM77 Express
メインメモリー 4/6/8GB(最大8GB)
ディスプレー
(最大解像度)
13.1型ワイド(1600×900ドット/LEDバックライト)、13.1型ワイド(1920×1080ドット/Adobe RGBカバー率96%/LEDバックライト)
グラフィックス機能 Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵)、別売Power Media Dock接続時AMD Radeon 7670M(1GB)
ストレージ 第3世代SSD RAID 128(64×2)/256(128×2)/512(256×2)GB
光学式ドライブ ―(別売Power Media Dock「VGP-PRZ20A/B」接続時Blu-ray Discドライブ、別売「VGP-PRZ20A/B」接続時DVDスーパーマルチドライブ)
通信機能 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n)、WiMAXあり/なし、無線WAN(LTE)あり/なし
インターフェース USB 3.0端子、ドッキングステーション/USB端子(USB 3.0)、アナログRGB端子、HDMI端子、Bluetooth 4.0+HS。131万画素ウェブカメラあり/なし。Power Media Dock接続時は、USB 3.0端子×2、USB 2.0端子×2、アナログRGB端子×2、HDMI端子×2
カードスロット メモリースティック Duoスロット、SD/SDHC/SDXC(UHS)メモリーカードスロット
テレビ機能
サウンド機能 内蔵ステレオスピーカー、内蔵デジタルマイク、デジタルノイズキャンセリング、Dolby Home Theater v4
本体サイズ/重量 約幅330×奥行き210×高さ16.65〜24.75mm/約1.15kg(本体最軽量時)、別売Power Media Dock: 約幅148×奥行き220×高さ16.65mm/約685g
バッテリー駆動時間 約7.5〜約9.5時間(内蔵用)、約18時間(内蔵用+拡張用シートバッテリー)
OS Windows 7 Home Premium SP1/Professional SP1/Ultimate SP1(すべて64bit)
ソニーストア

ソニーストア

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中