サポートソフトウェア導入で
各デバイスも正常動作!
Windows 8をインストールしただけでは、MBP Retinaではネットワークを始め各デバイスが使えない。そこで必要なのが、インストール前に作成しておいた「Windowsサポートソフトウェア」である。Windows 7の場合、これを入れれば各デバイスを正常に扱えるようになるが、Windows 8ではどうだろう?
Windows 7のRTM版がリリースされた頃に、同様の手順でMacBookにサポートソフトウェアを導入しようとしたときは、実はうまくいかなった(関連記事)。そのため「今回も駄目かな?」と思っていたのだが、あに図らんやWindows 8では、すいすいとインストールが終わってしまった。Windows 8を再起動してみると……おおっ、各デバイスがきちんと認識されているではないか! タッチパッドの2本指タッチによる右クリックも、きちんと動作している。とりあえずWindows 8が発売されてすぐにMRP Retinaに導入しても、サポートソフトウェアが対応してなくてまともに使えない、ということはなさそうだ。
あまりに簡単にいきすぎたので、「こりゃあ簡単すぎたかな」と思っていたら、ひとつ問題があった。設定ツールの「Boot Campコントロールパネル」が、なぜか動かないのだ。ユーザー権限の問題かと思ったがそうではないようで、何をやっても駄目だった。
Boot Campコントロールパネルは、Boot Camp上のWindowsからMBPの各種本体設定を変更するソフト。これが動かないと話にならない……ということはないが、細かい設定を変えられないのは、困ることもある。これについてはアップルによるWindows 8への正式対応を待つことになりそうだ。
★
RTM版のWindows 8でも、MBP Retinaはおおむね問題なく動作した。各デバイスも機能しているし、パフォーマンスも快適だ。上述のようにウインドウの各項目のサイズを拡大すれば、2880×1800ドットの解像度のままでも快適に操作できる。正直あまりに高解像度画面が快適なので、「MBP Retinaを買ってWindows 8を使うのもいいな……」と思ったほどだ。Windows 8とMBP Retinaの組み合わせは、すぐにでもWindows 8を快適に使えると言えよう。
ハードウェア | ソフトウェア |
---|---|
◎ | ○ |
サポートソフトウェア導入ですべてのハードウェアが動作 | Boot Campコントロールパネルが使えない。それ以外は文句なし |
★
インストール実験を通じての感想は、「思ったよりもトラブルがなかったな」ということ。Windows XPからWindows Vistaの時に比較すると、Windows 8のアップグレードはハードルが低くなったな、というのが率直な感想だ。それだけ成熟が進んだのだろう。
レノボのB520pでIntel HD Graphicsのドライバーが問題になったのは、Windows 8で導入された「WDDM 1.2」に適合したデバイスドライバーの、開発スケジュールの問題かもしれない。インテル製内蔵GPUのシェアを考えると、「早くまともなドライバーを出してくれ!」と祈るばかりだ。
特集の次回では、Windows 8とWindows 7でのベンチマークテスト対決をお送りする。コアが似たようなものだから、パフォーマンスも大して変わらないだろうと思いきや、意外な差が出ているようだ。
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