「Intel Smart Responce Technology」と
「Rapid Wake + Eco」で快適
VAIO T 11の体感速度は良好で、Core i5-3317U(1.7GHz)の性能に加えて、Intel Smart Responce Technology(以下、ISRT)の恩恵が大きい。ISRTは、SSDを利用してHDDでもSSDライクな体感速度を生み出すもので、VAIO T 11ではSAMSUNG製「MZMPC032HBCD」(32GB)が利用されている。ストレージ性能のベンチマークソフト「CrystalDiskMark」では認識されなかったため、性能は測定できなかったが、申し分のないものと思われる。
メインストレージであるHGST製「HTS545050A7E380」(容量500GB、5400rpm)は、容量としては十分なので、サブノートではなく、学校や職場などで使用するノートとしてもオススメだ。
もうひとつ、夏モデルから搭載された「Rapid Wake + Eco」にも注目すべきだろう。ISRTにソニーがひと手間加えたもので、省電力スリープを実現するもの。スリープ保持期間は最大で約30日と長く、たまにしか使用しないという人も安心だ。復帰もすばやいため、電源をオフにするよりもスリープを多用することが増えるだろう。
スリーブ中にバッテリーがなくなった場合は、休止状態にシフトするため、作業中のデータがロストすることもない。この辺りはひと昔前に比べるとかなり快適になっている。
発熱の心配は不要
先に挙げたように、VAIO T 11の動作自体はとてもキビキビしており、不満はない。ただ高機能モバイル機の場合、スペックの恩恵とともに、キーボード面の発熱という問題がつきまとう。量販店に設置されている場合は、開店から閉店まで起動させっぱなしなので、全体的に熱をもってしまうのは仕方がないのだが、実用途での場合は特定部分だけが熱を持つのがお約束だ。
VAIO T 11の場合は、キーボード左上周辺が熱を持つ。排気スリットの上側なので当然なのだが、高負荷時でもそれほど熱くならないため、ほとんど気にならないと思われる。背面も同様で、膝上にVAIO T11を置いて作業を行なっても、少し温かいかなぁくらいに留まるだろう。
パームレスト部分は、負荷で熱をもつことはなく、手のひらの熱のせいでほんのりぬるく感じるくらいだった。作業時の熱ストレスはほとんどないと思っていい。