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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第48回

まもなくロンドン五輪! ロンドンのモバイル動向を紹介

2012年03月21日 12時00分更新

文● 末岡洋子

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五輪公式サポーターのSamsungとVISAが
ロンドン市内でのNFC利用を促進する

 NFCの話題もある。SamsungとVISA(ともにロンドン五輪公式スポンサー)がすでに、選手などの関係者に対し、NFC対応のSamsung端末によるモバイル決済サービスを展開する計画を発表している。先の「Mobile World Congress 2012」でも、VISAがデモを披露していた。

MWCの会場で見られたVISAによるNFCを使った決済用リーダー

 TfLは非接触ICカード「Oyster Card」(Suicaのロンドン版のようなもの)を持つが、こちらについては1つ計画が中止となった。オリンピックのチケットを発券するロンドンオリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Locog)やVISAらは当初、オリンピックのチケットに付くトラベルカード(1日乗車券)を、Oyster Card所有者がカードに統合できるようにする計画だったが、コストとオペレーションの複雑さから中止となった。

ロンドンの地下鉄ではOyster Cardと呼ばれる非接触型ICカードがすでに一般的だが、日本のようにモバイル端末にその機能が入ってくる状況にはなっていない

 Oyster Cardは2003年にスタート、地下鉄利用者の8割に浸透しているというが、携帯電話への統合などは、なかなか進まない(携帯電話では2007年、Nokiaらが参加したトライアルが行われている)。

 最後に――モバイル関連ではアプリも注目したい。オリンピックにあわせた面白いアプリ、使えるアプリが出てくることだろう。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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