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MacPeople 4月号は、OS X Mountain Lion特集、iBooks Author小冊子と大充実

2012年の“本命”ノートは「OS X Mountain Lion搭載Air」だ

2012年03月07日 16時30分更新

文● 広田稔(kawauso3)、語り●吉田博英(MacPeople編集長)

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将来、OS XはiOSと融合する?

── Mountain Lionに話を戻すと、アップデートの内容としては順当で、ジョブズが最後にプレゼンしたiCloudを中心にしていくという戦略が現われてますよね。

吉田 「Gatekeeper」は、マルウェア対策としてすごくいいと思う。Mac App Storeで配布しているソフトだけにするのか、アップルの認証を受けたものまで許可するのか、すべて受け入れるかという3択で使えるアプリを制限できる機能のことね。

 多分、標準設定はMac App Storeか認証を受けたものにすると思う。Mac App Storeで配布できない大手メーカーって、アドビ システムズかマイクロソフトかってぐらいに少ないし、そうしたメーカーはもちろん認証を受けるはず。マクロウィルスとかもあるけど、ウィルス対策ソフトに頼りきりという状況を改善できるんじゃないかな。

── OS Xは、「セキュアなOS」「ウィルスが少ないOS」というイメージが今でもありますよね。

吉田 イメージだけでなく、キチンと堅固なものにしようというスタンスがいいですよね。一般的なユーザーはピンとこないかもしれないけど、すごくいい仕組みだと思います。

 あと言わせてもらえば、ソーシャルゲームサービスの「Game Center」をMac対応にするのはいいけど、Mac用ゲームがあまりないじゃんっていう。開発者向けの「iOS SDK」で提供しているiOSシミュレーターなり、iPhone/iPadシミュレーターなりを機能強化して、OS X上で自由に動作させられるぐらいのことをしてほしい。

── それはいいアイデア!

吉田 iPadがより高精細な「Retinaディスプレイ」を採用するなら、解像度的にもMacと変わらなくなって、全然いけるんじゃないかっていう。ARMアーキテクチャーとIntelアーキテクチャーの両方で動作するユニバーサルバイナリー(Universal Binary/Multi Architecture Binary)を作成可能にするのは、十分現実的な話だろうし。そうやって融合してくれれば、わざわざOS X用とiOS用を別々に考える必要性を減らせる。残る問題は、マルチタッチディスプレーというハード面に限られてくる。

── 「Back to the Mac」で、OS XとiOSの壁を取り払ってくれるといいんですけどね。

吉田 そういえば、OSの名称から“Mac”がとれちゃったんだよね。これまで登録商標は「Mac OS (R) X」だったのに、「OS X (R)〜」みたいになっている。この“Mac”を外したのはどういう理由なのかっていう。もしかしたらiOSをやめて、「OS X for iPhone」のように再統合するかもしれない。

── iOSって言葉がちょっとなじみにくいですよね。

吉田 元々、iOSの初期の名称は「OS X iPhone」だったわけだしね。次のOS Xはどうなるかだよね。おそらく次もLion系の名前できて、10.7、10.8、10.9の三部作でクラウド型OSの移行を完了させるんじゃないかな。

── その次の11だと、さっき言ってたようにiOSと統一して大きく名前を変えてくるかもしれません。

吉田 Xシリーズは終わらせて、11にしないかもね。モノクロページで連載している「アプリ開発道場」でも触れているんだけど、OS XとiOSのアプリって一部を変えるだけで同時に開発できるんだよね。基本的にはiOSはOS Xのサブセットなので、タッチパネルみたいな違いはあっても結構共通化できるので、だいぶ楽になる。

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