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ピュア・オーディオから進化した「ネット・オーディオ」が熱い!

2011年12月27日 12時00分更新

文● 折原一也

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単体のプレーヤーからAVアンプ一体型まで
製品はさまざま

 冒頭でも触れたが、今ではさまざまなメーカーがネットワークプレーヤー、またはネットワークプレーヤー機能搭載のオーディオ機器を発売している。そこで具体的なネット・オーディオの製品を紹介しよう。

ネット・オーディオの本流を受け継ぐ
LINN「SEKRIT DS-I」

ハイエンドオーディオ機器としては珍しく、5色のカラーラインナップを揃える「SEKRIT DS-I」

ハイエンドオーディオ機器としては珍しく、5色のカラーラインナップを揃える「SEKRIT DS-I」。メーカー価格は27万3000円(ブラックは26万2500円)

 代表的な製品には、まずはピュアなネットワークプレーヤーとしてLINNの「SEKRIT DS-I」を挙げたい。本体にネットワークプレーヤーのプリメインアンプを一体化。スピーカーは付属しない。

 本体にはCDドライブや操作ボタンもないピュアなネットワークプレーヤーで、FLAC/WAV/ALAC/AIFF/AAC/MP3/WMA/Vorbis形式に対応。最大サンプリングレート192kHzまでをカバーする。再生コントロールソフトとして、PC/Mac用の「KinskyDesktop」が付属している。

ピュア・オーディオグレードのHi-Fiネットワークプレイヤー
ヤマハ「NP-S2000」

「NP-S2000」

iPhoineやAndroidスマホでの操作に対応する「NP-S2000」。メーカー価格は20万8950円

 ピュア・オーディオの新境地として、ヤマハもHi-Fiコンポーネントの中で特に力を入れている。「NP-S2000」はドライブレスで音楽再生のみを担当するDLNA対応の純ネットワークプレーヤーで、アンプは内蔵せず光/同軸デジタル、RCA/XLRアナログで出力する。

 対応ファイル方式はWAV/FLAC/MP3/WMA/AACで最大192Hz/24bitに対応。専用アプリの「NETWORK PLAYER CONTROLLER」もiOS/Android向けに公開している。

国内オーディオメーカーによるネットワークプレーヤー
パイオニア「N-50」

「N-50」

パイオニアの「N-50」。前面にカラー液晶パネルを搭載し、ジャケット画像などの表示が可能。メーカー価格は7万4800円

 国内メーカーからも純粋なネットワークプレーヤーにアプローチする製品が登場している。パイオニアの「N-50」は192kHz/24bitのFLAC/WAV/LPCM/WAV/AAC/MP3/WMAに対応し、DLNA/AirPlayに対応する。

 USB端子によるPCダイレクト接続も可能で、コントロールソフトは「Pioneer ControlApp」(iPhone/Android対応)を提供する。

AVアンプにネットワークオーディオを組み込んだ
パイオニア「VSA-921」

「VSA-921」

ネットワークプレーヤー機能内蔵の7.1chアンプ「VSA-921」。直販価格は8万4800円

 ホームシアター向けのAVアンプも、ネットワークプレーヤー機能を内蔵して家庭内のどこでも音楽を鳴らせる製品としてのアピールを始めている。パイオニアのAVアンプ「VSA-921」はDLNA1.5/AirPlay対応による音楽再生に対応し、音楽形式は最大で192kHz/24bitのFLAC/WAV/MP3/AAC/WMAフォーマットに対応する。

 高音質再生はAVアンプでも得意なだけに、ネット・オーディオにさえ対応すれば内蔵アンプの高音質をそのまま再生できるプレーヤーになるという訳だ。

CDプレーヤーにネットワークオーディオプレーヤーを搭載した
デノン「RCD-N7」

「RCD-N7」

デノンの「RCD-N7」はかわいらしいデザイン。実売価格は4万3000円前後

 よりカジュアルな製品として、CD再生にも対応した一般的なオーディオ機器をネット・オーディオ対応にしたものもある。デノンの「RCD-N7」はいわゆるオーディオコンポーネントとしてのCDプレーヤーに、ネットワークプレーヤー機能を搭載。

 24bit/96kHzのFLAC/MP3/WAV/AAC/WMAファイルの再生に対応する。iPhone/iPod touchの「DENON Remote Apps」も使用可能だ。

 以上のようにネットワークプレーヤー製品のバリエーションはさまざまある。また、実のところ薄型テレビなども含めると、ネットワークプレーヤーとして機能上は利用可能な製品はそれこそ無数にある。

 しかし、単に機能を搭載しただけでなく、オーディオ的に回路を作り込み、高音質を追求したオーディオメーカーの製品が一定の地位を獲得し始めていることがオーディオファンにとってのブームの原動力となっているのだ。

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