ハード的には○、不満点は……?
スマホを立てかけるためのスタンドは取り外し自由で、見やすい位置に置いて操作することができる。このスタンドは、タブレットを支える強度はないが、ほとんどのスマホをカバーごと置けるので、とても便利なのだ。3段階の角度調整が可能なので、光の反射に合わせて調整できるのもいい。
スマホとはBluetooth 2.0による接続だが、思ったほどラグがなく、サクサクとタイプできるので特にストレスはなかった。ペアリングもすぐ終わるのでBluetoothを使ったことがない人でも問題ないだろう。ちなみに、スマホだけじゃなくて、普通にPCやPS3などでも使うことができる。PCはともかく、PS3はチャットなどでキーボードがあると非常に便利だ。
ということで、ハード的には不満はないレベルだ。しかし、ソフト的にはどうだろうか?
このキーボード、実はBluetoothで繋げればすぐ使えるというワケではない。エレコムから提供されている、2つのアプリを入れなくてはならない。まずは、「Elecom BT Assistant」というBluetoothのアシストソフトを入れ、次にIMEである「EleWnn」をインストールする。そう、このキーボードを使う場合はIMEを切り替えねばならないのだ。これがかなりネックだった。
筆者は普段ATOKを使っているので、思うように変換候補が出ないとイライラしてしまう。その点では、このIMEはかなり難があった。慣れの問題かもしれないが、あまりにも変換候補が違うので何回もタイプして戻ってタイプして戻って、を繰り返してしまった。この部分は改善すべき点かと思う。ATOKエンジンに対応したアプリも出たが、正直、まだバリバリ使える感じではないので、バージョンアップを見守りたい。
上記の方法はメーカーが推奨するSPPモードでの接続方法なのだが、実は、HIDモードで接続する方法が存在する。ドコモによるとGALAXY SはHIDに対応していない(こちら参照)。しかし、内部的には実装されているので、BluetoothもHIDで接続することができるのだ。ただし、ドコモが公認していない以上、実行する場合は自己責任なのをご了承願いたい。
やり方だが、キーボードのスイッチをSPPモードではなくHIDモードに入れ、スマホでBluetoothの検索をする。すると、このキーボードが現われるので、表示された数字を入力しリターンキーを押す。これだけで、あっさりペアリングできてしまう。しかも、ATOKでもSimejiでも自分の好きなIMEを利用することができるのだ。記号の配列が印字されているものとは若干違うが、頻繁に使うものでもないので問題ない。というかサクサク具合が公式アプリ使用時とは比べものにならないので、一度体験してしまったらSPPモードには戻れないかもしれない……。
専用ソフト以外は、概ね満足して使っている。コンパクトに折りたためるから、持ち運びも苦じゃないし、なにより取材がかなり捗るようになった。スマートフォンを高性能メモ取りマシンとして使いたい人なら、マストバイなアイテムだ。