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Apple Geeks 第64回

さりげなく強化されたiPhone 4Sの位置情報機能

2011年11月25日 12時00分更新

文● 海上忍

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「iPhone 4」と「iPhone 4S」の位置情報測位精度を検証する

 では実際のところ、iPhone 4と4Sの測位性能にどれほどの違いがあるのだろうか。シビアな測位方法もあるのだろうが、カジュアルな場面で利用されることが多いiPhoneのキャラクターを考慮し、今回は手持ちの状態で試すことにした。テストを実施した場所は、川崎駅近くの大型ショッピングセンター「ラゾーナ川崎」内屋外広場(都市部にしては大きく空が開けている)、天気は快晴だったことを付け加えておく。

ラゾーナ川崎のルーファ広場。都市部にしては大きく空が開けており、天気は快晴だった。ちなみに、イベント「たまごっち15周年大感謝祭」を見に来た家族連れで賑わっていた

 測位にはアプリ「GPS Status」を利用した。iOS 5に付属の「マップ」など、現在地を地図に重ねて表示したほうが分かりやすいが、近くの基地局を探し位置情報を補正するA-GPSの機能を使わず、衛星の情報のみで測位するために、Wi-Fiおよびモバイルデータ通信(3G)を無効化しておく必要があったからだ。

 さらにGPS Statusには、測位の精度を示す「Horizontal Accuracy」と「Vertical Accuracy」の項目がある。この値(単位:メートル)の小さいほうが測位の精度が高い、というわけだ。なお、立ち位置による差が生じないよう、十数メートルほど離れた3地点で、タイムラグを1分以内に抑えて測位を行なっている。

 テスト結果だが、iPhone 4Sの場合、GPS Statusが3回とも「Excellent Fix」を示し、「Horizontal Accuracy」が5m、「Vertical Accuracy」が8mだった。この値はiPhoneを動かすと変動し、一瞬(レベルがExcellent Fixよりワンランク下の)Good Fixに下がることもあるが、すぐにExcellent Fixに戻った。これ以上精度は上がらない、ベストの状態だ。

 一方のiPhone 4ではすべて「Good Fix」で、「Horizontal Accuracy」と「Vertical Accuracy」とも10mがベストスコア。iPhone 4Sとは正反対に、一瞬「Excellent Fix」に上がるものの、すぐ「Good Fix」に戻るという状態を繰り返した。

iPhone 4S(左)とiPhone 4(右)の測位結果。iPhone 4SがiPhone 4の精度をコンスタントに上回っていた

 測位の精度は、撮影した写真に残す位置情報に影響してくる。精度が高ければ、撮影地点が川の真ん中などありえない場所だった、などという事態も減るはず。日常のスナップ写真の撮影地点をマッピングして楽しむことが多い筆者にとって、iPhone 4SのGLONASS対応は大歓迎の新機能なのだ。

GPS Status App
価格無料 作者PocketGPSWorld.com
バージョン1.2 ファイル容量449KB
カテゴリーナビゲーション ユーザーの評価(2.0)
対応デバイス全機種 対応OSiOS 3.0以降

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