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省電力と品質で選ぶならGIGABYTEを! 副社長が語る製品戦略

2011年06月30日 12時00分更新

文● 近江 忠

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小手先の省電力ではなく トータルでの省電力をアピールしたい

製品のアドバンテージを説明するVincent Liu氏。同社が力を傾けている機能だけあり、説明にも力がこもる

――基本的に御社の製品を買われる層は自作ユーザーかと思うのですが、ハイ、ミドル、ローといろいろな製品のセグメントの中で日本で一番多く売れているのはどの部分なんですか?

Liu:ハイエンドです。

――となると気になるのが御社のマザーボード「G1-Killer」(関連記事)です。他社でFatal1tyとかROGシリーズといったゲーミング向けのマザーボードが出ており、競争が激しくなっているところにG1-Killerを出した理由をお教えください。

Liu:やっぱり競争は激しいのですが、消費者の需要に合わせてGIGABYTEもその競争に加わろうというか、日本だけではなく米国、豪、韓国、中国などどこでもPCゲームは流行していますので、GIGABYTEも独自のシリーズを持とうと。

ハードコアゲーマー向けモデルのG1-Killerシリーズ。SLIやCrossFire Xといったビデオカードの複数枚差し以外にも、Bigfoot Networks製のゲーマー向けLANコントローラ「Killer 2100」を搭載。上位モデルではCreative製のサウンドチップ「X-Fi Xtreme Fidelity」(CA20K2)を搭載するモデルも用意している

――それはブランドイメージを高めようという意味ですか?

Liu:そうです。

――今秋には大きなゲームタイトルである「バトルフィールド3」や「Call of Duty」の新作が出ますが、これに向けてZ68とかAMDの990FXチップセットを搭載したG1-Killerシリーズというのは考えているのでしょうか?

Liu:990FXはまだ計画していませんが、Z68はゲーミングシリーズを導入します。X79でも同様に考えています。Z68はQ3に、X79は2012年の3月くらいです。

――G1シリーズは安定性を重視してBIOSを搭載してたかと思うのですが、今後はUEFIを搭載していく方向でしょうか

Liu:今はBIOSですが、将来的にはUEFIを導入しようと考えています。

――なるほど。するとここで聞かなければならないのはTouch BIOSです。去年のCOMPUTEXではスマートフォンからBIOSを操作していましたね? 今年はTouch BIOSのような形で画面上から操作できるデモをされていた。BIOSを外から弄りたいという要望は多いのでしょうか? 

Liu:去年のスマートフォンからBIOSを設定できる機能は「Cloud OC」です。今年ももちろんあります。今年はTouch BIOSが中心なので、あまりこの機能については積極的にアピールしておりません。インテルの2500と2600のK付きでないと倍率固定がアンロックされおらず、オーバークロックできませんよね。そういった点からして、インテルとしてもオーバークロックというのはあまり推していないので、今年はあまり弊社もそういったことをアピールしていないんです。AMDさんのLlanoはオーバークロック機能が一番お勧めなので、これからGIGABYTEからオーバークロックに関係するいろいろな情報が出てくると思われます。

――現在、日本は原発事故のせいで電気が足りません。日本のユーザーだけではないかも知れませんが、ゲームをする際にはバリバリ使いたい。しかし、アイドリング中は本当に省電力で使いたいという人も多いかと思います。まだ7月前なのでわかりませんが、もしかしたらエアコンもつけることができなくなるかもしれないと言われている。無理は承知でお聞きします。現在、日本で省電力という言葉を使うとウリになると思うんですよ。例えばソフトをつけていてこういう風に使うと一発で省電力設定ができますとか。そういったものを提供される予定というのはあるのでしょうか?

同社のマザーボードはユーティリティの力だけではなく、マザーボードに取り付けられている各コンポーネンツが一体となって動作するため省電力のパフォーマンスが高いという

Liu:今、省電力で推している機能があります。マザーボード全体に搭載されているコンポーネントが省電力ですよ、ということをアピールするためにポスターを作っていろいろなところに貼っているんです。ちょっとお見せしますね。ソフトに関しては、もちろんあります。でも他社の方式とは異なるやり方で節電しています。

――(パネルがやってきて)おお、これがパネルですね

Liu:GIGABYTEが4年前から開発していて、今でも改善している「Ultra Durable3」という機能なんです。GIGABYTEは単純にユーティリティを使ってデバイスをコントロールするだけではなく、マザーボードに取り付けられている細かなパーツまでこだわっているため、省電力については他にないアドバンテージがあると思っています。
 他社だったら多分ユーティリティだけなのでしょうが、それではちょっと節電のパフォーマンスが低い可能性があります。
 (パネルを指しながら)日本製固体コンデンサ、2倍量銅基板、フェライトコアチョーク、電力消費と発熱量を抑える低抵抗の低RDS MOSFETなど、GIGABYTEはこれら全部を集めて節電のパフォーマンスを最大にします。また2x Copper PCBは2オンスの厚い銅で抵抗を少なくすることにより放熱性能などを上げています。そのほかDES(Dynamic Energy Saver)という全部のデバイスをコントロールできるユーティリティですが、これらソフトとハードの全部を合わせて節電を強化しています。
 で、この広告のイメージなのですが、中国で一番人気のあるものなんですよ。

――これ?

Liu:賞を取ったんですよ。

――そうなんだ!

中国でも賞を取ったというパネル。ちなみに「暑い~」とやっている人はあちらで活躍するコメディアンか何かかと思い聞いてみたところ、普通のモデルさんとのこと。「この表情を作れるような人を選んだ」という

Liu:節電のために冷房や扇風機を全部消して「暑い!」とやっているよりも、GIGABYTEのマザーボードを使って涼しく過ごそうよという意味が込められています。中国で一番人気の広告賞を獲得しました。今日本では石丸電気やヨドバシカメラさんに置いています。

――ちなみに他社さんと比べて消費電力がこのくらい少ないとかあるんですか?

Liu:中国でテストしたら1年間GIGABYTEのマザーボードを使ったら、マザーボード1枚分の電力消費量を節約できるという結果が出ました。

――1枚というと結構な金額ですよね。1万~2万といったところですか。

Liu:ほかのメーカーのマザーボードに比べて、GIGABYTEのマザーがどれくらい節電できるかというレポートは今手元にないので詳しく説明できませんが、中国ではほかのメーカーのマザーで構成されたPCとGIGABYTEのPCを店頭に並べて、どれくらい消費電力が違うのかというデモをやっているんですよ。

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