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Apple Geeks ― 第44回

iOSで「VPN」をあれこれ試す

2011年06月24日 16時30分更新

文● 海上忍

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 本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。

 UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。

iPhoneで「VPN」することのメリット

 iPhone/iPadなど、iOSデバイスであまり利用されていない機能のひとつに、「VPNクライアント」がある。企業ユーザーは別として、PPTPサーバーが標準装備されているWindowsのユーザーですら、「いつもiPhoneで自宅のPCに接続していますよ」という声を耳にすることは稀だ。

 Server版でなければVPNサーバーを立ち上げることすら難しいOS X――クライアント版にはTUN/TAPデバイスがないのだ――のユーザーであれば、なおさらだろう。

 筆者はといえば、自宅LANにVPNサーバー内蔵のルーター「BUFFALO BHR-4RV」を設置しており、よく外出先からアクセスしている。自宅では「ひかり電話」を利用しているので、iPhoneをひかり電話ルーターの子機として登録しておけば(SIPクライアントアプリが別途必要)、外出先からVPN接続して自宅の電話を受発信することが可能になるのだ。

筆者が利用しているVPN(PPTP)サーバー内蔵のルーター「BHR-4RV」の設定画面

 音質良好とは言い難いが、自宅のほかの子機と無料通話できるうえ、自宅からひかり電話経由で発呼できるので、iPhoneの通話料金の節約には大いに役立っている。

 しかしVPNでは、iTunesで共有したライブラリー、およびホームシェアリングに対して外出先からアクセスできない。ファイルの概念が希薄なiOSにはファイルブラウザーがないため、自宅のMacで保管しているファイルの利用も難しい。

VPN経由でホームシェアリングを試してみたが、共有アイコンは表示されず

 このような状況だから、「ひかり電話子機としての活用」という明確なメリットがある自分はともかく、VPNサーバーを立ち上げなければならないほかのユーザーに対する説得力は欠ける。実際、自宅でVPNサーバーを運用している個人ユーザーはおそらく少数派だろう。

 だが、VPNにはまた異なる使い途がある。IPアドレスを判断基準として特定国/地域からのアクセスを遮断するネットワークサービスの利用という、ある種アクロバティックな使い方だ。

(次ページに続く)

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