ハイエンド製品の技術をミッドレンジに取りこんだ
階層化管理をもっと使いやすく!IBM Storwize V7000の魅力
2011年05月23日 09時00分更新
秀逸なGUIはXIV譲りの使い勝手
Storwize V7000のもう1つの大きな特徴は、こうした仮想化や階層化管理を容易に扱えるGUIである。XIVシリーズのGUIを採用しており、最初から外部ストレージとの接続を意識して作られている。システム製品テクニカル・セールスの竹田千恵氏に、初期状態からボリュームを構成し、プールを作成してもらったが、確かに直感的な操作でわかりやすかった。「HDDも速度、種類、台数など複数あるので、IBM自体が推奨構成を用意しています。これを用いればユーザーさんも悩まず、RAIDなども自動構成します」(竹田氏)。
ホーム画面では各構成要素がマップ化されており、内蔵ドライブ、外部ストレージ、ディスクグループ、プール、そしてボリュームなどがわかりやすく表示されている。あとはディスクグループからボリュームを作成し、サーバーに割り当てればよい。「ボリュームは汎用、実質容量を増加したように見せるシンプロビジョニング、ミラー、シンミラー(仮想ボリュームのミラー)の4種類から選択できます」(竹田氏)ということで、いくつか選択可能。その他、高速なフラッシュコピーの設定や障害時のアラート表示、ボリュームのチェックも容易に行なえる。
このように、とにかく簡単に使えるという点は、特に力を入れて設計した点だ。佐野氏は「もともとIBMはユーザー自身が設定できるユーザーインターフェイスに力を入れています。ですから、知識があるユーザーさんであれば、設定や運用は可能です。さらにRAIDってなに?とか、LUNってなに?というユーザーさんでも使えるよう、設定・運用を機械に任せられるようにするというのが最近の傾向です」と話す。Storwize V7000もまさにこうした思想に基づいた製品といえる。
先日は制御ソフトウェアの最新版「IBM Storwize V7000 v6.2」が発表され、最大物理容量が従来比4倍の32PBまで拡張されたほか、2台のV7000を用いたクラスタ構成も可能になった。既存のストレージを有効に活用しつつ、仮想化や階層化など新しいテクノロジーを積極的に導入したいというユーザーに最適な汎用ストレージだ。
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